ヒーローと甘々。その１８。【仮面ライダー】【スーパー戦隊】 (ページ35)

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❀ウェディングフォト。　ディケイド【門矢士】ページ35

❀ジューンブライド企画④❀

ＮＯサイド

『え〜、式挙げたい』

士「嫌だ。人前であんな小っ恥ずかしい事やれるか」

最近結婚したAと門矢士。

Aは結婚式をしたがっているが、士は乗り気では無い。

恥ずかしいから嫌だと言うのだ。

『じゃあウェディングフォトはどう？それならカメラマンさん以外には見られないし良くない？折角なんだから記念で何か残しときたいじゃん！』

Aがぐいぐいと押すので、士はそれなら…と渋々頷いた。

それから着るドレスを選んだり、撮影する小さな結婚式場の予約をしたり等準備をした。

そしてとうとう写真撮影当日がやって来て。

２人はウェディングドレスとタキシードに着替えると、ヴァージンロードを歩いたり、ヴェールを捲ったり、ケーキに入刀したりする様子を撮って貰った。

結婚式の雰囲気は味わえたし、写真もきちんと撮れたと言う事で、Aは割と満足していた。

写真がプリントされて２人の手元に届くのはもう少し後だ。

Aはその時を今か今かと待っていた。

そして、写真撮影の約１週間後に写真が届いた。

『んー、じゃあどの写真が欲しいか選ぼうよ！あ、１枚は飾っとく様ね』

士「俺はどれでも良い。好きなの選べ」

『それじゃあフェアじゃないよ』

Aはそう言うが、士は大して気にしていないみたいだった。

『も〜、士くんもここ座って？一緒に見よう！？』

Aは強引に士を隣に座らせると、写真を１枚１枚しっかりと見て行った。

きちんとポーズを決めて撮っているのもあれば、どうやら休憩中のショットもある様だ。

どちらかと言うとそちらの方が自然な感じがして良い写真が多い気がする。

そんな感想を抱きながら、Aは写真の隅々まで目を通した。

しかし途中、Aは不自然に手を後ろにやった。

士「何だ？終わりか？」

『ううん！終わってないけどどうしても欲しい写真が１枚あったから先に取っといただけ！』

士「フェアにする為に一緒に見るんじゃなかったのか」

士に突っ込まれ、Aはあはは、と苦笑いを浮かべる。

『ま、まあ大目に見てよ。他のならどれでも好きなの貰って良いから！』

Aはそう言って１枚の写真を手に自室に引っ込んだ。

そこには士の頬にキスをするAが写っている。

休憩中の写真だ。

きっとこんなのを見たら彼は怒るから見せないけれど、これはAの宝物になるのだった。

ＮｅｘｔＤａｒｌｉｎｇ＞＞＞アンク