ヒーローと甘々。その１８。【仮面ライダー】【スーパー戦隊】

✿甘い素顔。　アマゾンズ【鷹山仁】 ページ27

✿瀬羅様リクエスト✿

ＮＯサイド

響く雄叫びと銃声。

その音の源は、暴れ狂うアマゾンと赤い異形のヒーロー。

Aは少し離れた所からその戦いの様子を見ていた。

アマゾン狩りをしている赤いヒーロー＿＿＿アマゾンアルファはAの恋人である鷹山仁が変身した姿だ。

彼はアマゾンを倒す為、自らアマゾンとなった男。

その勇気とカッコ良さに、Aは惚れた。

それから両想いになり付き合う所まで発展して、今に至る。

そんな事をぼーっと考えていると、既にアマゾンは息絶えていた。

仁は変身解除をし、こちらへと歩いて来る。

仁「ただいま、Aさん」

仁はそう言って口角を上げると、ぽすん、とAに身を預ける。

『おっと。ふふ、お帰りなさい。お疲れ様です』

その体格差と勢いに蹌踉めきそうになりながら、Aは彼を受け止めた。

ぐりぐりと頭を押し付けて来る仁の様子は、まるで子供の様だ。

これで分かる通り、仁はAを前にすると緩み切って甘えん坊と化してしまう。

『取り敢えず帰りましょうよ』

Aが促した事により、一先ず近くの基地へと足を運ぶ。

『お腹空いてます？何か食べますか？』

仁「いや、良い」

『ええ？でも栄養補給しとかないと』

仁「それよりも、膝枕」

仁に言われてAは困った様に笑い、足を伸ばして座る。

ちらりと仁の方を見ると、人差し指を唇に翳していた。

『も〜、仕方無いですねぇ』

Aはそう言って仁にキスを落とした。

彼のカッコ良さに惚れた筈なのに、自分の前では全くそれを見せてくれない。

それが少しだけ悔しい。

『何でこんなに甘えん坊さんになっちゃったんでしょうか』

Aが冗談交じりに言うと、仁はにへ、と笑って答えた。

仁「Aさんの所為ですけど」

『何で私の所為にするんですかぁ』

仁「だって俺がどんなワガママ言っても甘やかしてくれちゃうでしょ？それが原因なんだろ」

仁はそっとAの掌に頬を擦り寄せる。

『好きな人に頼まれたら嫌でも断れないですよ』

仁「嫌だと思ってるの？」

仁に意地悪に聞かれて、うっと言葉に詰まる。

答えを分かってて聞いて来る物だから本当にズルい。

『………そんなとこも好きですよ』

仁「ああもう、そんなんだから俺はどんどんダメなヤツになって行くんだよ………」

嬉しそうに笑う仁の頭を、Aはそっと撫でた。





リクエストありがとうございました✨

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