２—２ ページ10
昨日と同じことを永遠とやり続け、早いこと七日目、最終日となった。
時々学校があったりしたが、基本朝から晩までみっちりとやりこんだ。
今日は同じメニューではなく、練習試合をするらしい。
相手は北海道内で二番目に強いチーム。 しかし俺たちには到底及ばないチームとだ。
お人好しな監督がそこのチームの監督からお願いされ、受けたらしい。
まあ確実に全国に行くためだから、相手は何度観察したっていいけどね。
俺は出ないかな〜。
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結果から言おう。 つまらなかった。
それほどインスペは強いのだ。 まあ颯助と雀榴いるから当たり前だけど。
前より力が落ちてたな、相手チーム。
主将が怪我でIH出られないんだっけ？ ……勝ったな。
だからと言って手を抜いたりはしないけど、正直相手チームは主将中心って感じだったから。
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「伊流」
バスから降りると、後ろからそう声をかけられる。
振り向くと、コーチが渋い顔をして立っていた。
「はい？」
「あー……相談なんだが」
「はい」
渋い顔は、言いにくいことを言おうとしている表情なのだろうか。
なんて思っていながら、コーチと向き合う。
「……お前、東京に行くか？」
「……は？」
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———
詳しく聞けば、“俺たちは”だった。
IH後の夏休みだが、色々な高校が広い合宿所に集まって合宿をするらしい。
それに俺たち夜寒咲が誘われているらしい。
参加校は
“白鳥沢”
“音駒”
“梟谷”
“井闥山”
“稲荷崎”
そして——俺たち“夜寒咲”。
IHの結果次第では増やすらしい。
これでもすごい数なのに、マネージャーを持ってる高校が一校って。
……えぐいな。
「それで、参加するか？」
「そうですね……」
こんなにいい高校と試合できるのは類稀ないだろう。
強い強い言いながら全国は取れているが、やはり色々な角度からくる強さに揉まれるのは心地よい。
こんなうだうだ理由をつけているけど、とにかく俺は、俺たちは試合に飢えている。
「——もちろん、参加しますよ」
「だと思ったよ」
「……でもね」
やはり、学生の道は通らなきゃな。
続く
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作者名：天つ空 | 作成日時：2022年11月7日 19時
