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『………はぁ』

 
汗をぬぐい、下半身を食われ無残な姿で地面に転がる死体に近づく。

先ほどの呪霊は、以前戦ったやつより力があるわけでも腕が伸びるわけでもなく、ただただ素早いだけだったため、祓うのにはてこずりはしなかった。


が、私が呪霊を見つけた時にはすでに死んでいたらしく、触れると冷たくなっていた

―――遺体もなしに死にましたじゃ納得できねぇだろ


『…せめて、ここにいたって証だけでも持って帰るか』


死体に近づき、制服を何とか剥ぎ大事に畳む。
きっと、この人にも大切な家族や友人がいたんだろう。ここを出たら、やりたいことだってあったかもしれない。


『…とりあえず、早くみんなと合流しねぇと…』

【その必要はないみたいですよ】

『ん?』

 
バン!

幎の言葉と同時に、この空間の扉が開かれそちらを見ると、息が上がった伏黒がいた。
その後ろには、伏黒の式神と思われるカエルと玉犬がいた。


「A、無事か!」

『伏黒!』

良かった、無事だったのか…。


「早くここから逃げるぞ」

『逃げるって、野薔薇と虎杖は?』


「釘崎なら、あそこだ」


伏黒の視線の先には、カエル。そして、その口をよく見ると

『の、野薔薇…!』

「……あんまじろじろ見ないでよね」

すっぽりと野薔薇がカエルの口の中に納まっていた。…その、なんというか、うん。

私は結構可愛いと思うぞ。


『じゃあ、虎杖は?』




「…話すから、今は逃げるぞ」


 
 
 


 
 

 
『はぁっ!?特級と一人で戦ってる!?』

「あぁ。俺達がこの領域から抜け出したら、あいつが宿儺を出して特級呪霊を祓う。
俺達が目指すのは、この領域から何よりも早く抜け出すことだ」


出口を目指しながら、私は今のことの状況を伝えられた。
じゃあ、今虎杖はあいつの力だけで特級と戦ってるってことか…


『なら、私も幎に変わって加勢にいく』

「A!」


『虎杖を助けなきゃ。…伏黒、野薔薇を任せた!!』


後ろから何か叫ぶ声が聞こえるが、私は振り返らず激しい物音のする方角へ走る。



『幎、また力を貸してくれるか』

『えぇ』

『ありがとな。けど、絶対に虎杖や伏黒たちには手を出すなよ。』

『それくらいわかってますよ。―――行きます』


どくん。

心臓が、大きく脈動する。

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マリイ - 「夢主が宿儺様を(悠仁みたいに)食べた」設定と「夢主が呪霊を式神にする(式神にする呪霊は花御で)」設定見たいです (2021年1月4日 15時) (携帯から) (レス) id: 82a6cba0ff (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - ゆきなさん» ありがとうございます!!頑張りますー!!!! (2020年11月26日 12時) (レス) id: af85f8939e (このIDを非表示/違反報告)
ゆきな(プロフ) - これからも無理せず頑張ってください! (2020年11月26日 0時) (レス) id: e7791cc44f (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 名無しさん» ありがとうございます!自分も何も知らないでいきなり飛ばされる系が好きです!まだ始めですが頑張ります―! (2020年11月23日 16時) (レス) id: fcc3212c03 (このIDを非表示/違反報告)
名無し - こういう系大好きです!主人公が知らない世界に来て「え?どこここ?」みたいな展開が好きです!今後も頑張ってください! (2020年11月23日 14時) (レス) id: 890ce0fcb0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2020年11月23日 12時

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