一番行きたくない世界って言ったらその世界に連れてかれました３ 【エヴァンゲリオン】

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『……はぁ』


「10回目」

『うぇ？』


「更衣室に入ってため息をついたの、10回目よ」


『…マジ？』

「本当よ」

作戦が終わり、更衣室で私服に着替える。
緊張から解放されたのに、私の心はどんよりと暗いままだった

どうやら、それは知らないところで表に出てたみたいだけど…はぁ


『ごめんね、レイ。ため息つくと幸せ逃げるっていうしね…はぁ』

「弐号機の人と、何かあったの？」


レイ、もしかして超能力者かなんかですか…？
ズバリ、今私がどんよりしている理由はアスカのこと。

あの後、アスカとは口を聞かず、というより聞けずにアスカはそのまま帰ってしまった


『別に何かあったわけじゃないよ。…でも、あっちゃんを、傷つけたかもしれない』

アスカは、今まで一人で何もかもをしてきたんだろう。
そんな彼女に突然協力しろって言って、プライドを傷つけたかもしれない


「…大丈夫」

『…レイ？』


レイは、綺麗な赤い瞳で射抜くように私を見る


「Aは、誰かを傷つけるような人じゃない。とてもいい人、暖かい人、大事にする人。
それは、私が良く知っているもの」


そして、少しだけ微笑んだ。
人形のように美しい、でもその表情は人間の温かみがあった


「だから、Aはそんな落ち込んでるんじゃなくてもっと明るくいてほしい
貴女が笑っているの、私、好き」


『すっ…！？』

「どうして顔を赤くするの？」



鈍感系ヒロインですかレイちゃん！！！
ちょっと、心臓に悪いよ…可愛いだけじゃなくて、性格もあざといとかさぁ…！


『な、なんでもないよ！…うん、そうだね。…うん！レイにしたみたいにあっちゃんにもっとぐいぐいアタックしなきゃ！ありがとう、レイ！』


「Aが元気になってくれたなら、嬉しい」


『もう元気！元気100倍で顔がパンになっちゃうよ！』

「…じゃあAの顔は食べれるの…？」



『そりゃもう。ちなみにあんこ入りです』

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