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―音楽教室―
『えー…プリントプリント…あ、あった！』
汗だくになりながら最上階まで上がり、締めきっていたため余計暑い音楽教室に入る
数時間前に使っていた自分の机の中を覗くと、そこにはプリントが一枚入っていた
プリントを鞄にしまい、あまりの暑さに窓を開け教室に風が入る
『あー…ちょっとだけ涼しい…』
まあ締め切るよりはまし、な程度なので暑いのには変わらないんだけど
ふと、音楽教室に絶対に一つはあるピアノに目が行く
エヴァンゲリオンの世界と言えば、ピアノやチェロ。カヲルくんやシンジの関係が深まるのも、この音楽という概念だ
ピアノの蓋を開き鍵盤を一つたたく
この暑さには似つかわしくない、涼やかな音が教室に響いた
『…まあ、ピアノなんてほぼほぼ弾けないんですけどね』
前の世界で小学生の時にやってたけど、今ではめっきりやってない
今では楽譜が読めるくらいで両手でピアノを弾くとか、夢のまた夢
猫ふんじゃったとか、きらきら星とか簡単なのしか弾けないですはい
…そうだ、早く家に帰ってアイス食べなきゃ。せっかくシンジが買ってくれてるんだし。
そしてピアノを閉めようとした時だった。
「弾かないのかい？」
声をかけられ、私は教室の出入り口を見る。
その人を見た瞬間、私は魔法にかけられたようにぴたりと止まった
綺麗な銀髪に赤い瞳、透き通るような白い肌はどこか彼女を思い出す。
「なら、僕が弾くから少しだけ聞いて行ってくれないか？」
『……う、そ』
「嘘？何が？」
その人はピアノに近づき、その綺麗な白い指で鍵盤をはじく
『…カヲルくん……？』
目を大きく開き、震える口で彼に問う
彼はニコリと笑い、言葉をつづけた
「君が、碇Aさんだね。初めまして、僕は渚カヲル。
よろしく」
渚カヲル。
私がエヴァを見てドハマリしたキャラクター。
その美しさと、不思議な、そして優しい性格は多くの人間の心を鷲掴みしたに違いない
大好きなキャラクターに会えた嬉しさ
でも、私たちが戦うべき敵である使徒には変わりない
喜びと、困惑がごちゃごちゃになった私はその時、どんな表情をしていたんだろう
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ウサ猫 - 私も同じくエヴァファンです‼︎また機会があれば語りましょう‼︎小説、面白いです‼︎頑張ってください (2021年10月2日 13時) (
レス) @page25 id: c35838b126 (このIDを非表示/違反報告)
白(プロフ) - cowさんさん» わー！！！ありがとうございます！そう言っていただけると、とても嬉しいです…！シンエヴァ公開延期されてしまいましたが、これからも頑張っていきます！ (2021年1月16日 0時) (レス) id: af85f8939e (このIDを非表示/違反報告)
cowさん - 最っ高に面白いです！まだ読んでいる途中ですが、わくわくが止まりません。応援しています！！ (2021年1月15日 23時) (レス) id: bade0bb78d (このIDを非表示/違反報告)
白(プロフ) - れいにゃさん» れいにゃさんありがとうございます！(やっべ、この後ばりばり凍結解除するつもりだったわ)。期待に添えるかどうかわかりませんが精一杯頑張ります…！ (2020年6月23日 20時) (レス) id: 5c5f498b44 (このIDを非表示/違反報告)
れいにゃ(プロフ) - 気付いた時とても!!!( ﾟдﾟ)ﾊｯ!!!!となりましたwいつも面白く読ませてもらってます！これからも応援してます！ (2020年6月22日 21時) (レス) id: e1aa2ef00b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：白 | 作成日時：2020年5月31日 14時
