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ツバキside
「ツバキ」
「………」
「ツバキ」
「……んー、あと6時間眠らせてくれよ親父…」
「僕は冬月ではありません。起きてください、ツバキ」
「……あ?」
誰かに名前を呼ばれた気がして、目を覚ます。
眠い目をこすりながら辺りを見回すと、そこは私が先ほどまで書類と戦っていた研究室ではなく、真っ白い空間だった
そう、初っ端にクソ神様と会ったところのような場所だ
「おはようございます、ツバキ」
「……私がもう一人…?」
「まだ寝ぼけているのですか?」
私を呼んでいたのは、私と容姿も、声も全く一緒の人間だった
暫く考えているようで考えてない頭を回し、こいつが何者なのかの答えを出す
「あ、表の私か」
そう、彼は…いや、私は女でも男だからこいつも彼なのかもよくわからないが、普段の人格、通称、表の私と呼んでいる存在。
私と違い常識、頭の良さ、性格すべてが完璧な人間だ
「そうです」
そういえば、この空間に来るのも数回目だ。
ここはいわゆる精神世界?というやつらしい、こいつが言っていた
「じゃあ現実の私は今寝てんのか」
「えぇ、机に突っ伏して涎を垂らしながら寝ています」
「涎垂らしながらはいらねぇよ!」
くそっ、このタイミングで誰か入ってきたらマジ最悪だ…
表の私はため息をつき、呆れたように喋る
「第一、貴女は突っ走りすぎるんです。
喧嘩でも、仕事でも。それは長所でもありますが、倒れるまでやるとなると自己管理が出来ていない証拠です
もう子供ではないのだから、そろそろ自己管理を」
「あーっ!!うっせぇうるせぇ!お前は私の母親かっ!」
「貴女の母親はすでに死んでいるでしょう?」
「それとこれとはまた話が…あー、もういい、私が悪かったよ。わりぃな」
「わかっていただければいいです。
…とはいえ、だいぶ昔より丸くなりましたね。高校生の時は、家出して片っ端から不良に喧嘩吹っかけて半殺しにしてたことも懐かしいです」
「お?てめぇが半殺しになりたいってわけか?」
「お断りします。…あと、お前などではなく僕にはミカエルという名前があるのでそう呼んでください」
「ミカエル?使徒みたいな名前してんだな」
「あんな下位互換と一緒にしないでください。では、おやすみなさいツバキ」
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ウサ猫 - 私も同じくエヴァファンです‼︎また機会があれば語りましょう‼︎小説、面白いです‼︎頑張ってください (2021年10月2日 13時) (レス) @page25 id: c35838b126 (このIDを非表示/違反報告)
白(プロフ) - cowさんさん» わー!!!ありがとうございます!そう言っていただけると、とても嬉しいです…!シンエヴァ公開延期されてしまいましたが、これからも頑張っていきます! (2021年1月16日 0時) (レス) id: af85f8939e (このIDを非表示/違反報告)
cowさん - 最っ高に面白いです!まだ読んでいる途中ですが、わくわくが止まりません。応援しています!! (2021年1月15日 23時) (レス) id: bade0bb78d (このIDを非表示/違反報告)
白(プロフ) - れいにゃさん» れいにゃさんありがとうございます!(やっべ、この後ばりばり凍結解除するつもりだったわ)。期待に添えるかどうかわかりませんが精一杯頑張ります…! (2020年6月23日 20時) (レス) id: 5c5f498b44 (このIDを非表示/違反報告)
れいにゃ(プロフ) - 気付いた時とても!!!( ゚д゚)ハッ!!!!となりましたwいつも面白く読ませてもらってます!これからも応援してます! (2020年6月22日 21時) (レス) id: e1aa2ef00b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:白 | 作成日時:2020年5月31日 14時