一番行きたくない世界って言ったらその世界に連れてかれました 【エヴァンゲリオン】

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【………そうか】


私の独り言に一切口を出さず、ツバキは静かに聞いてくれた


【それでも、戦ってほしいとしか私には言いようがねぇ】

『…うん』

【改・初号機に乗って、使徒と戦って人類を守ってほしい】

『わかってるよ』

【あれに乗れるのは、A。お前だけだ。他の誰にでも、レイにも乗れねぇ。
私が、僕がそう作り上げたんだ。

……はっきり言って、この世界の終わりは僕にはわからない。ハッピーエンドかも、バッドエンドかも。

そんな世界だけど、希望がないわけじゃない。だから、その希望を潰えないためにも碇A、君に戦ってほしい】

ツバキの言葉に私は無言でうなずく


【…ってのは、ネルフ本部の科学者としての言葉。

私自身から言いてぇのはよ、絶対に守ってやる、だ。戦場には立たない、立てない私だけど…これまではAに守ってもらってばかりだったから

だからよ、絶対に死なせない。死なせてなんかやらねぇし、その一心で私はあのエヴァンゲリオンを作り上げた……。


　
…なあ、今度一緒にどっかいこうぜ。
こんなご時だから、前の世界に在った遊園地とか、水族館とかはねぇけどよいいとこ、しってんだ。美味い飯だって知ってる！楽しいこと、一杯しよう。もちろん、シンジ達やレイも一緒に。ゲンドウも…頑張って誘ってみる。

　
………わりぃ、私にはこんなことしか言えない、こんな…】


『…ふふっ』

【な、なんで笑ってんだよ！】

『あっははは…！だって、だって…ツバキが私を励ましてるんだもん。なんか、すごい新鮮だなぁって』

つい笑いすぎて、目の隅から涙がこぼれる

あぁ忘れてたな。
私の大切な親友は、こんなにも優しい子だったんだって。こんなにも、私を応援してくれる子なんだって。


すぐ近くに、あの化物と戦う、恐怖と戦う理由がある。


『うん、ありがとう。なんか、ツバキと話してたら嫌なことなんて忘れちゃった。
頑張るよ、私。

お父さんこととか、いろいろ家族としても問題はあるけど…それももうちょっと頑張ってみるね』

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