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「A!」
突如病室の扉が開き驚いてそちらを向くと、息を切らしたシンジが病室に入ってきた。
見た感じ、特に外傷はないみたいでよかった…
「体は大丈夫?どこか痛いところは…」
『私は全然大丈夫。シンジは?』
「僕も平気。……よかったぁ、Aが無事で…」
一直線に私の下に来たシンジは、ツバキの存在にさえ気づかなかったようで椅子に座るツバキを見てうわっ!と声を上げた
「え、えっと、誰ですか…?」
「僕は橘ツバキだよ。リツコさんと同じ、ネルフの科学者でね。君の妹さんと少し話させてもらってたんだ」
またツバキの性格が戻り、人のいい笑顔を向ける。
元の彼女はこんな紳士的な性格ではない。むしろ真逆の人間だ。こうやって接することが出来るのは、きっとここに来るときに祈った願いによるものなんだろうけど…
私は、元の椿のほうが好きかな。
もうすぐ迎えが来るから病院のロビーで待とう、というツバキの提案で私たち三人は病室を出る。
ふと外を眺めると、昨夜の非日常が嘘のように普通の街並みが広がっていた
実は、あの戦いが夢で本当は何もなかったのでは?というくらい、日常的な光景が広がっている
その時、医療ベッドが通り過ぎ、その上に乗っていたレイちゃんと目があう。
前方にはいつの間に父さんがいて、レイと何か言葉を交わしている。
ちらりとこちらを見て、私とシンジと目が合うがすぐに視線はツバキに向けられた
「ツバキ」
「はい」
突然声をかけられ、ツバキの声が少し上がる
「体はどうだ」
「え、あ、はい。もう大丈夫です、ご心配お掛けしました」
「そうか」
それだけ言うと父さんは去っていってしまった
しばらく、私たちの間に何とも言い難い気まずい雰囲気が流れる
……昨日、命を張って戦った私たちより父さんは他人の方が大切なんだろうか
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**雪音**@テスト嫌だ(。´Д⊂) - おもしろくてとてもすきです!「わーでっかい使徒だぁ」ってもしかして…!?!!(( (2022年2月14日 2時) (レス) @page9 id: d23b4dd949 (このIDを非表示/違反報告)
白(プロフ) - さらわさん» おお!ここにも仲間が!いいですよねー、ありがとうございます! (2020年5月15日 12時) (レス) id: af85f8939e (このIDを非表示/違反報告)
さらわ(プロフ) - 引っ張りゲームのせいで今更ハマってしまったの全く同じです笑おまけにあbまで配信してて、名作ですよね!更新頑張ってください!! (2020年5月14日 23時) (レス) id: 62d360a22c (このIDを非表示/違反報告)
白(プロフ) - リサさん» リサさんありがとうございます!!めちゃくちゃうれしいです!!!頑張ります!!!!!!!! (2020年5月11日 21時) (レス) id: 5c5f498b44 (このIDを非表示/違反報告)
リサ(プロフ) - めちゃくちゃ面白いです!これから更新頑張ってください! (2020年5月11日 15時) (レス) id: bb331808a9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:白 | 作成日時:2020年5月7日 0時