サッカーオタク、日本一を目指します【イナイレ】 (ページ25)

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翌日。
放課後にみんなで昨日の帝国学園との試合について話し合いをする、という久々にサッカー部らしいことをしようと話していた……のだが。
　
　
『早く部活行きたいってのに、なんでこんな日に限って委員会とかあるんだよ！』

私は一人、委員会活動で居残りをしていたのである。
それに雑用まで押し付けてきやがってあのセンコー…今度あのカツラぶんどってやるからな…！

もう既に皆は河川敷で練習をしている頃だろう。
私も河川敷に行くため、玄関口へ走って向かっていると、

　
『きゃっ！』

「わっ」

曲がり角で人とぶつかり、反動で私は尻餅をつく。
結構勢いよく尻餅をついたため、お尻がひりひりしてきた

　
「ごめんよ、大丈夫かい？」

『は、はい……って…』
　

顔を見た瞬間、思わず固まってしまった。

うわぁ、めっちゃ美少年。

ぶつかった少年はとても綺麗な顔立ちをしており、思わず見惚れてしまう。
てか肌白…雪の中から生まれてきたんですか…？

　
「あ、君って確か昨日試合に出てた子だよね！」

私が見惚れていると、少年は表情を明るくし話しかけてきた。

『え、あ、はい』

「凄かったよ！思わず手に汗握っちゃった…。
ねぇ、昨日ディフェンスを抜いた時のあれって必殺技ってやつだよね？どうやったの？」

ぐいぐいと少年は、興奮気味に顔を近づけてくる。
　

『ちょ、ちょっと近いよ！』

私が必死に訴えると少年はあ、ごめん。と言い離れてくれた。
顔面がいいのは目の保養にもなるけど、ちょっと心が持たないので適度な距離が大事である。

「次の試合も決まったみたいだし、応援してるよ。頑張ってね」

『…う、うん、ありがとう！』
　
少年は去っていき、私はその背中をぼーっと見ていた。

頑張ってね、だなんてサッカー部に入って初めて言われたかもしれない。
全く知らない人だけれど、やっぱり誰かに応援されるって嬉しいな。

『…ん？次の試合……？』

　

・

　
　
「薊さん、どこに行ってたの？突然いなくなって…」

「えーもしかして、夏未ちゃん寂しかったの？かっわいい～」

「だ、誰が寂しいものですか！」
　