鎖と殺意の約束【殺戮の天使】 (ページ14)

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Story 14 ページ14

先程までいくら耳を済ませても聞こえなかったにも関わらず、奥から響いてくる笑い声。反響するその声にAは悟る

【＿＿裏切り者の出現】

【フロアB6の者がフロアB5の者を攻撃した】

【これはルールに反すること】

【以下レイチェルとAに続き、裏切り者が】

【いけにえとなりました＿＿】

ああ、やっぱりね

と小さく呟いた声はガラスが割れるような破壊音に消され誰にも届かない

「それにしても、面倒くさいことになったな……生贄とか笑えない」

彼女はこのフロアの住人だったはずだ、けれども今の放送を聞く限りあの少女と、先程の男、そしてAと三人が生贄と言うことがわかる。なぜ、彼女は生贄にまたなってしまったのだろうか？それは彼女もまた知りたいことだろう

「なにが起こってんの、意味わかんない…それにしてもアイツ死んだんだ、呆気ない気もするけど…ま、関係ないか」

どうせアイザックに殺されたんだろう。少女はどうなったか、とか考えても抉られて死んだんだろう…そんな自己解決をして

今すぐあの男の元へ行こうか、そう腰をあげた時

「ねぇ、」

そんな声が聞こえた