かがみの孤城色々集【リオン多め】

池田仲太の心残り ページ7

真田「ばっかじゃないの、マジ、死ね」

クラスメイト…今や俺の彼女が、俺が好きだった人に向けた言葉。

女子って、怖いな

なんて思いながらその場を立ち去った。

次の日から、俺は激しい後悔に襲われまくった。



なんでこころをあんなに傷つけなければならなかったのか

俺はとんでもないことをしたんじゃないのか



真田「仲太」


男子の間で、可愛いと噂されているクラスメイトは三人。

真田美織と、

東条萌、

安西こころ。

その一人と付き合った俺は、男子からきーっ、羨ましい…なんて言われたけど、別に俺は真田が好きなわけじゃないから、そんなに誇らしくなかった。

ある日、家に帰る途中見てしまった。

真田たちが、こころの家を囲んで「出てこい」と脅しているところを。

やばい、真田ってやばいやつじゃん。

そう思って、同時に少し離れたところに立っている子に目がいった。


池田「…東条」

萌「…池田くん」


相変わらず人形みたいな顔立ちを歪めて、どうしよう、と呟いた。


萌「どうしよう、池田くん。私、こいつらにこころちゃんの家を教えちゃった。こいつらなんかに。こころちゃんが傷ついてたら、学校来れなくなったらどうしよう、どうしよう、どうしよう…」

池田「東条…」


柄にもなく焦っている東条を見て、俺も焦る。

そうだ、元の原因は、俺と真田じゃないか。

こころがこうなってるのも、東条が焦るのも、俺と真田が…




その日を境に、こころは学校に来なくなった。




ずっと、待ってた。




でも、二学期になっても、いつまで立っても、こころは、来なかった。



その間に、俺は隙を見て真田と別れて。



言いたかった。こころに。



やっぱ、まだ好きなんだって＿＿＿＿＿＿


三学期、こころが保健室だけど、学校に来たって先生が言う。


真田たちはその頃、東条をはみごにしていた。


真田「えー、こころちゃん、来るんだ。」


わざとらしく嬉しそうに言うその姿に、俺は吐き気を覚えてしまう。


でも、こころは、すぐ帰った。


それっきりで、俺はこころに謝りもしないまま、中学一年を終えた。

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