Only One

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Aside









自分でも怒りの沸点がわからない









「…っ何回言えば、」



「あぁ!!もうっ」









いつもならこんなの流せるのに

その日は勢いよく部屋を飛び出して









「ねぇ何回言えばいいの？！」


「私ルカちゃんのお世話がかりじゃないっ！！！！」


「チヤホヤされてるだけが仕事？！」









思ったことを口走ってしまう









いつもなら我慢できる
だって脱ぎっぱなしくらいいつも、









「っはぁ、」









みんな驚いてた









RIKU「…お、ちつこうかA、」





ルカ「ごめ、な…っ」









…泣いた？









「泣けばいい、」









絶対に嫌われることを口走ってしまう

相手を傷つけることを口走ってしまう

空気を悪くすることを口走ってしまう









「泣けばいいよね、…そう、泣けばいい、よね」









北人「A、もうその辺に」


健太「洗濯物くらい……」


山彰「なんかあった？」









こっちは一生懸命努力してるのに










「これ以上、ス、ストレスを、増やさないで、ほし……ぃ」





「…、です」









また髪の毛が抜ける夢を見た

振りを覚えるのが間に合わなくてみんなに置いていかれた夢も

足から血が出るまでやったのに、次の日には忘れる夢も見た









それに比べればこんなの、大声で言うことじゃないってわかってた









昂秀「…そこまで言わなくてもいいんじゃない」









ルカちゃん、ずっと泣いてる、

何が悲しかったんだろう

健太さん、ずっとなだめてる

なんで泣いてるのか気にならないのかな









「何が悲しいの？」









素朴な疑問だった









壱馬「A！」



壱馬「見えない？周りの目」









「でももういいです」

「私がやれば済む話なので」









言っちゃいけないことだったみたいだ

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