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康二side
金内柊真。
それがあいつの名前だった。
Aと俺と柊真いつもみんなで元気になって退院しようねって言っていた。
俺は早産で小さく生まれて、幼稚園に入るか入らないかあたりで再生不良性貧血で、倒れて。
そこで先天性心疾患を生まれつき患っている柊真と出会った。
Aと出会ったのは少し後だったけれど
３人でいたらすごく楽しくて自分が入院してることなんて忘れるぐらい毎日笑顔で溢れていた。
一足先にAの病気が治って退院してった。
２人もはやく退院して遊ぼうよ！
その約束を守るために俺も柊真も頑張った。
せやけど…
柊真は、少しずつ心臓が悪くなっていった。
手術すれば良くなっていく病気ではあるものの、柊真の家は母子家庭で入院費を払うので一杯だった。
元々柊真のお母さんはタバコを吸っていてそれが災いし先天性心疾患になった。
柊真が先天性心疾患で産まれたことを後悔しタバコをやめ、夜も働きはじめたらしい。
それでも手術費は払えなくて延命の日々になった。
Aは毎日俺らのお見舞いに来てくれた。
Aが柊真に会いにきているから柊真は主治医の余命より長く生きたのかもしれない。
俺は柊真に毎日声をかけることしか出来んかった。
はよ、元気になってや。
Aとの約束破るんか？
って毎日毎日。
もう無理かも知れんって言われてからは今までの感謝をたくさん伝えた。
ありがとう。
柊真に出会えてよかった。
Aは俺が守るから。
柊真が天国にお出掛けしていってから１年後俺は柊真の分まで頑張って少しずつではあるが治っていって退院した。
中学生になったAと柊真のお墓参りに行っとき
「柊真のこと守ってくれてありがとう」
そうAに言われたとき
俺は柊真に何が出来たんやろか
そう思ってたけど少し楽になった。
Aは治っても再発してまうかもしれない病気であるからこそ
Aのためになりたい。
だから、どんな短い時間でも大吾と楽しくおってほしい
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作者名：緑エイター赤なにふぁむ | 作成日時：2020年4月6日 1時
