新しい職場、倉庫だってよ (ページ38)

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あれから何分経っただろうか

属性相性が悪いせいでどれだけ撃ち込んでも私たちの攻撃は殆ど効き目がないのか駆除対象はまだ元気にモゾモゾと蠢いている

そしてただ蠢いているだけかと思いきやしっかり攻撃もできるようで私は攻撃を避けきれず少し腕に火傷を負ってしまった

これじゃあただ無駄に体力と魔力を消費しているだけではないか

「…そうだ」

鈍ってきた頭に浮かんできたのは成功するかわからない作戦だが試してみる価値はある

できるだけ音を立てないようにしてスングァナのいる方へ近づく

「スングァナ、できるだけ太めの木の根出せる？」

SG「はい、まだいけます」

「じゃあ私が合図を送ったらなるべくスピードをつけてあいつの正面に向けて飛ばしてほしい」

SG「了解です」

再びなるべく音を立てないようにしてスングァナの元から離れ一瞬ミンギュがいる方へ視線を向けると先程よりも呼吸が浅くなっているのか見えた

ミンギュがかなり危険な状態になっている、早くあいつを倒さなければ

「…！焦るな、落ち着け自分」

1度深呼吸をして気持ちを落ち着かせてからスングァナへ合図を送る

するとバリバリと大きな音を立てながら太い木の根が駆除対象に向かって突き進む

木の根の動きをとめない程度でコーティングするように上から氷で塗り固めていき駆除対象の気がそちらに引かれている間に背後へ回る

「………あそこか」

スングァナの合図で木の根と駆除対象の距離が近くなったことを確認してからコーティングのスピードを上げる

少し木の根のスピードは落ちてしまったがまだ熱には耐えられているようだ

合図を確認しもう突き刺さるというところで先程よりも力を込め木の根に炎が届かないように氷を分厚くする

「！！」

どうやら溶けた氷水が地面に溜まり少し炎が弱まってきているようでスングァナがスピードを上げるのと同時に私も更に力を込める

「お願い…、

…………！！」

少しするとグサリと木の根が突き刺さる音が響き渡り人間とは違う色の血液が吹き出しているのが見えた

駆除対象の体から湧き出ている炎がだんだん弱まっていく

しかしこれで終わりでは無い

あいつのように強力なものはコアというものが存在していてそれを破壊しなければ完全に倒すことは出来ない

そして私が背後に回った理由は1つ

人間でいう背中の位置にあるコアを破壊するため

「もーらいっ！！！」