新しい職場、倉庫だってよ (ページ32)

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「チャニー？」

DN「あ、Aヌナ」

あれからさらに数日

医療知識があるジスさんやスングァニから怪我の具合を見てもらうと完治したようなので約束を果たすためにチャニの元を尋ねてきたところだ

「この前の約束覚えてる？」

DN「手合わせの件ですか？」

「そうそう」

完治したと伝えると早速手合わせすることになった

DN「着替えてきますね」

「了解、先に行って待ってる」

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DN「お待たせしました！」

少しすると動きやすい服に着替えたチャニが入ってきた

お互いストレッチを済ませ向かい合う

「始めようか」

DN「はい、手加減なしでお願いします」

「じゃあチャニも手加減なしでよろしくね」

DN「もちろん」

雷と氷の相性は特別言い訳でも悪い訳でもないが先制を取られるとまずい

今私達が使っている道場は日当たりがよく日が昇っている間は基本的に室内温度が高い

室内温度を下げなければ威力が弱まってしまう

左手はフェイントをかけるため氷の柱を作るふりをする

やはり室温が高いせいかいつもよりも生成スピードが遅い

しかし本命は右手

素早く顔の前に手を移動させ息を吹く

DN「フェイント…！」

魔力を込めた特殊な細かい氷の粒を室内に撒き散らすとじわじわと下がっていく室温

私が右手を下ろすとチャニの手からは電気の玉ようなものが生成されていく

私も直ぐにチャニが創りあげた電気の玉よりも少し大きいサイズの氷を生成する

一瞬で破られると思うけど何もしないよりはマシだろう

「うわっ」

チャニが手を振りかざすとかなりの勢いで近づいてくる玉

「あ、危なかった」

すかさず私も氷を飛ばすと跳ね返すことができた

「ちなみにあれが当たったらどうなるの？」

DN「試してみます？」

「遠慮しとく」

正直喋りながら魔力を消費するのは今の段階だとかなり厳しい、でもここで諦めたら意味がない

DN「はぁ、」

チャニも結構しんどくなってきたみたい

もうひと踏ん張りだ

DN「考え事ですかっ」

お互い喋りながらも攻撃する手は止まることなく空気を切っている

「ちょっとね。

………いﾞっ！！」

いつもよりも魔力の消費量が多いせいかフラついたと同時に身体中にビリビリと電気が走り倒れ込んでしまった

DN「この技は少し触れただけでも麻痺状態になるんです」

少し離れたところにいたチャニがこちらへ近づいてくると床に倒れ込んだ私の前で立ち止まった

DN「今回は僕の勝ちですね」