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three ページ3

「ごめんなさい。貴方は・・・・・・誰ですか?」


「俺は慧。昔、Aに助けられた野良猫」



確かに似てはいるけれど・・・・・・





「ほら見て、これ昔にカラスにやられた傷。Aが助けてくれて手当てしてくれたでしょ?」



そう言って、彼は右腕の小さい傷跡を見せた。



確かに私は小学生の頃、カラスに襲われていた慧を助けて手当てをした。


・・・・・・でも、どう考えてもこれは現実的じゃないでしょ?



「信じられない?」


「正直・・・・・・」









もう、夢を見るのはやめた。





何度も見た、慧が私の元へ帰ってきてくれる夢。


けれど、そんな夢を見て私の中に残るのは『虚しさ』だけだった。





「・・・・・・だって、失ったものは二度と帰ってこないから」



__のに、そう言いながらも動揺してしまうのは少なからず









.









.









それが本当であってほしいと、私が望んでいるから・・・・・・?









.









*









.









「さて、私もお風呂に入ろうかな・・・・・・」



彼はいつの間にかいなくなっていた。





・・・・・・やっぱり、あれは幻覚だったのだろうか。



そう思いながら脱衣所の扉を開ける。









.









「・・・・・・慧?」



扉を開けたすぐ横に彼がいた、幻覚ではありませんでした。



すると、彼はハッとした表情で見上げる。









あ、ヤバイ。私無意識に・・・・・・



「え、え?慧って呼んだ!?俺のこと!!」





目を輝かせ、私に近付いてきた。



ど、どうしよう。凄く喜んでる・・・・・・





「・・・・・・本当に信じてくれる?」



「ま、まだ完全には信じきれません!・・・・・・

 でも、貴方が嘘を言ってるようにも見えないから・・・・・・」



イケメンが物凄く近くにいるせいで、上手く応答が出来ない。


そして裸なので直視出来ず、混乱状態。





私の言葉がよほど嬉しかったのか、彼は微笑み



「ありがとっ!」



私を抱き締めてきた。









.









.









結城A、これから毎日が忙しくなりそうです。

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作者名:美恋. | 作者ホームページ:http://twitter.com/kaho0228_  
作成日時:2015年6月30日 18時

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