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020【上杉&小塚】 ページ22

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「お前、さっき鬼を目の前にした時、その斧を振るのを躊躇ったな。何故だ。」





無表情でけれど威圧感のある口調で淡々と話すその男。
小塚はその口調にビクリと肩を揺らした。






「え...っと......」




「鬼に同情でもしたか。」




「い、いやそんなんじゃ...」




「...鬼に同情するような人間に鬼殺隊になれるとは到底思わない。すぐ死ぬのが目に見えているのに何故教えなければならない。生憎俺はそんなに暇ではない。」


失礼する。




そう言って消えていってしまいそうなその人の羽織を慌てて掴んだ。微かに眉を寄せ、迷惑そうな表情に変わったその人に何と言えば良いだろうと頭を回転させた。



今ここでようやく会えた鬼殺隊の人間を離すわけにはいかない。
だけど、この様子だと手を振り払い、行ってしまう可能性も否めない。


じっとその人を見つめながら考えていると突然後ろから叫ぶような大声が聞こえた。





「嫌です!」





小塚...?




驚いて目を見開いて振り向くと、小塚がぎゅっと唇と手を握りしめ、少し顔を強ばらせながらも真っ直ぐ半々羽織の人を睨むように見ていた。



迷いのない、真っ直ぐな瞳。



今まで見たことのない小塚の力強い視線に息を呑む。





「諦められません!...確かに僕はさっき躊躇ってしまいました。この間から、ずっと心に引っかかってた。鬼は元は人間だって聞いた、その時から。

鬼だってそんな好きで鬼になったわけでもないのにそんな元は同じ生き物だったものを食べてしまうなんてどれだけツラいだろうって。

...そう思ってたから。」






その言葉にますます目を見張る。




...んな事思ってたのかよ。

確かに生物をこよなく愛する小塚らしいと言えば小塚らしいけどさぁ。





「...でも、今その考えは捨てました。実際にさっき、僕らが駆けつけた時、女の人が襲われかけていて...あれはもう人間とはとても言えなくて。

化け物という言葉がしっくりきました。」





そこまで言って、そして少しだけ躊躇いながらも、そのまま黙って話を聞いてくれる半々羽織の人から視線だけは逸らさず小塚はまた口を開いた。




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Lua - とても面白いです!はやく続きが読みたいです! (2021年9月13日 7時) (レス) id: 7cef825e60 (このIDを非表示/違反報告)
ピュア - とても面白いです!続き待ってます (2021年1月24日 8時) (レス) id: 75738b8618 (このIDを非表示/違反報告)
セダム(プロフ) - 奏さん» ありがとうございます!!更新遅めですが頑張ります! (2020年11月15日 19時) (レス) id: 188dd23746 (このIDを非表示/違反報告)
- とても面白いです。これからも更新頑張ってください。応援してます。 (2020年9月14日 17時) (レス) id: faad7bf9c4 (このIDを非表示/違反報告)
セダム(プロフ) - 紅楓さん» ありがとうございます!ちょこちょこ更新出来たらいいなと思っています。頑張ります!! (2020年8月30日 0時) (レス) id: 188dd23746 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:セダム | 作成日時:2020年6月8日 23時

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