文系と理系と美系【東海オンエア】

#6 ページ7

…









そろそろ専門学校を卒業する時期。




一件の通知。





てつやからだった。




古いガラケーを置いたままにしておいてよかった。









【今度岡崎帰ってきたらいいこと教えてあげる。】







短い分だけど、そこに詰まる思いが伝わってくる気がして、








『来週には帰るよ』








そう返して最後の作品に手をかける。








これから始まる生活を知らないままに。








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久々に降り立った岡崎の町。







思ったより仕事が立て込んで休みが取れず、

遅くなってしまい、




気づけば卒業から2ヶ月ほどたっていた。







成人式だってろくに行けなかったし……





あ。






予め今日帰るよと伝えていたからか、向こうの方から相変わらず細いあいつがやってくる。




ーーー




『？ゆーちゅーなに？？？』





て「だから、YouTuber！



動画とか見れるアプリがあって、それの投稿する側！」







『あー、ニコ動みたいな感じか』








お互いに近況を話し合った。





こんなことしてるとか、こんなことをしようとしてるとか。






YouTuberとやらは大変らしい。






『ふーん、一人でやってんの？』




て「しばゆーとやってる。」





二人かよ





『大丈夫なん？それ』






自身のなさそうな顔で言う。





たまにとしみつも来るって。






『心配だね』








て「でもねでもね！楽しいの！


俺が面白い！って思ったことをそのまま伝えられるんだよ？凄くない？」








熱冷めやらぬ彼の話はやはり面白い。






て「だからね、Aも一緒にやらない？」








『いや、私働いてるし……』









…

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