番外編:凶一郎が泣いた日�� ページ41
A「ごめん…。久しぶりに、ヘマしちゃった」
笑いながら言った。
凶「心配したんだからな…っ！」
凶一郎は私の手を握った。ぎゅっと優しく。そして、ぽたぽたとシーツにシミができる。
A「凶一郎、もしかして泣いてる？」
凶「泣いてない…！」
嘘だ。泣いてる。だって、私の手に涙が落ちてるもん。
凶「倒れてるお前を見て、血の気が引いた。腹部から大量出血してて、血色が悪くて、何より温もりがあまり感じられなかった…！
その場で応急処置はして、家に帰ってちゃんとした治療をした。治療をして、峠を越えて、助かるとわかりきっていても、それでも…！死んでしまうんじゃないかと思うと怖かった…！Aを失ってしまうんじゃないかと思うと…！」
凶一郎の手は震えていた。どれだけ、私は眠っている間、彼を恐怖のどん底に陥れたのだろうか。
A「ごめんね、凶一郎。心配させたよね、怖かったよね。私が起きるまで、ずっと傍に居てくれたんだよね？」
凶「あぁ」
A「ありがとう、凶一郎。ずっと傍に居てくれて」
凶「当たり前だ、旦那なんだからなっ…！」
そのあと、お義母さんや妹達に抱きつかれて泣かれたなぁ。特に、四怨と嫌五はすごかったなぁ。
A「懐かしいなぁ…」
凶「何がだ？」
A「！？あ、凶一郎かぁ…」
凶「その傷、気にしてるのか？」
A「ううん、全く。この傷見て思い出したら、そう言えば凶一郎が泣いてたこと思い出して…」
凶「…忘れろ。それよりも、早く行くぞ。見たい映画があるんだろう」
A「うん、待たせてごめんね。行こっか」
ぎゅっと、あの時みたいに優しく手を握る。これからも傍に居させてね、凶一郎。
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クラゲ - おぉ！すごいです！私、君の敬語が抜けるまでっていう小説書いてるんですけど(最近最新停止中)よかったら見てください！ (2023年3月24日 20時) (
レス) @page4 id: 772f111aa6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Yuma | 作成日時：2023年3月16日 10時
