魔界の王子様！ 2 (ページ6)

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56.会いたいページ6

クロがマヒルの首を掴み地面に叩きつけた。振りほどこうとしても力が強く首の骨を折られそうだ。

「かっ…は…」

マヒルはすぐさま手の平に光を帯びさせクロの腕を掴んだ。光の力にクロの腕は焼け始める。

「このっ！！」

クロはマヒルを遠くに投げ捨てた。大岩に激突し、岩全体に亀裂が入った。

「ぐあっ！！」

クロは手の平から黒い槍を出現させ、マヒルに向かって行く。マヒルも剣で受け止め戦闘は更に激しくなった。2人はお互いに一度距離をとり、トドメにかかった。

2人の武器から火花が散り、光を帯びる。

2人の力はぶつかり合い、辺りを一瞬にして消し飛ばした。草木はチリになり、湖の水は干上がる。

(あ…やべ…)

クロは目の前のマヒルの顔がぼんやりとして意識が遠のくのを感じた。

(負けるわけには…いかねぇのに…)

薄れていく意識の中で彼女の笑顔が浮かんだ。

(会いてぇよ…)

それを最後に、意識が途切れた。