不器用な恋

第40話 ページ48

「し、しのぶ！今日時間ある？」

たしか今日は休みだったはず！今日こそは私がリードするんだ！

しのぶ「すいません。今日は任務が...」

「あっ、え？ほんと？ごめんなんでもない。」

私の『しのぶをエスコートしよう大作戦』が前提から崩れ落ちました。どうしよう

しのぶ「フフっ、冗談です。そんなに気を落とさないでください。どうしたんですか？」

「あっ、冗談なの！？良かった〜。えっと、時間あったらでいいんだけどよかったら出かけない？」

しのぶ「Aさんから誘ってくるなんて珍しいですね。いいですよ、どこに行きますか？」

「新しい甘味処が出来たらしいからそこ行こうと思ってるんだけど...」

チラッとしのぶの方を見るとニコニコしたままこちらを見ていた

「えっと...しのぶ？」

しのぶ「いいですね。行きましょう。着替えるので待っててもらえますか？」

「別にそのままでも...」

しのぶ「せっかくのAさんからのお誘いですから。ね？」

「う、うん！じゃあ30分後に蝶屋敷の前で！」

しのぶ(何か面白いことを考えてるようですね)




やったー！！よくやった私！ちゃんとやれてたよね？これからが大事だからしっかりしないと

えっと...甘味処行って、一緒に買い物して...手って繋いだ方がいいのかな？いつ？どういう風に繋げばいいの？あ〜もう頭が追いつかないよ！







しのぶ「Aさん、お待たせしました」

「全然だいじょーぶ...だよ？」

やっば、どうしよ、しのぶ可愛い
いつもと格好違うし！いや隊服でも可愛いんだけど浴衣だといつもと雰囲気と違って別の可愛さがあるというか、隊服以外の服装も見たことあるけどここまで可愛いのは...って私1人で何考えてんの？

「じゃ、じゃあ行こっか！」

しのぶ「はい。」

しのぶに対して手を差し出すと握り返してくれた

「え、えっと...今日はいい天気だね？」

しのぶ「Aさん、今日は曇りですよ？」

待って今のはミスった、絶対変に思われたよ





甘味処に着くと美味しいと評判のオススメを出してもらった

「う〜、美味し〜！！」

しのぶ「たしかに美味しいですね。あっ、こっちもひと口食べます？」

「ありがと〜。」

しのぶが食べてるのも美味しい！ってそうじゃなーい！今日は私がエスコートしないと！

そんな調子でやらかしながらもなんとかエスコートすることができた...はず！

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