クロの彼女は猫好きです

バイト。5 ページ38

『…っ…⁉』


公園の入り口に行くとクロだった


その周りにはさっき騒いでた女の子たち


なんで、いるの


なんで、一緒なの


この光景を見せたくて呼んだの？


わざわざ、私を苦しませたかったの？


クロ「…‼A…」


呼ばないでよ


クロは抵抗してる


めんどくさがるクロが抵抗してる


分かってる、でも分かれない


どうしても、分かろうと出来ない


「何あの子？クロのファン？」

「もしかして恋人？」

「え⁉可愛くなくない？絶対他の子の方がいいって」


そんなこと分かってる


貴方達に言われなくても理解してる


でも私はクロには捨てられたくない


クロに離れてほしくない


『離れて』


「え？なんで？」


『私が1番のファンだから』


「そんなの関係ないわ！」


『私が1番のファンだから！だから、退いて！』


「可愛くないくせに、何生意気なこと」


『もうこれ以上、クロの苦しい顔は見たくないの！だから…』


その時視界が真っ暗になる


誰かの手で目が隠されている


この匂い、この体温


『……クロ？』


クロ「…こいつは可愛い、こいつは優しい。お前らより絶対に俺を選ぶ」


「何言ってんの⁉そんな女捨てて」


クロ「…Aを悪く言う奴はゆるさねぇ

それが客だろうが、A自身だろうが」


そのあと女の子達の足音が遠ざかる音と


抱き上げられて、椅子に座らされる感覚があった

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