クロの彼女は猫好きです

猫。31 ページ32

『ぅわ、ベタベタ』


クロ「…綿あめを素手で食べるからだろ」


言い返せないことを言われて綿あめを食べる


棒を持ってはとにかくベタベタ


『…クロ、食べ過ぎでしょぉ』


たこ焼きの入った袋とシンドバッド焼きそばの入った袋


綿あめの袋とりんご飴


その他諸々腕に抱えている


よくそんなに食べて太らないのだろう


運動という運動もしていないし


怠惰だから家で動くわけでもない


体型変わらないっていいなぁ


『あ、綿あめなくなっちゃったぁ

…………‼ク、クロ⁉』


綿あめの棒を口にくわえていたら


私の頬にキスをしてきた


多分、あっちはキスとは思ってないだろう


クロ「…綿あめ、ついてた」


『……ど、うも』


流石に驚くよ


急にこの人ごみの中で




・




『ふぃ〜、疲れた』


クロ「あぁ、もう歩きたくねぇ」


人混みを抜け出し休憩


もう直ぐ、花火始まるし


『今日は、誘ってくれてありがとうね』


クロ「…なんだよ急に」


『だって、恋人らしいこととかしてくれなさそうだし

デートとか私から誘うのだと思ってた』


私はそう言いながらりんご飴を舐める


食べ過ぎるのは、祭りだからいいの


クロ「……まぁ、一応男だし」


『い、一応…。一応も何も男でしょ〜、ははっ』


クロ「………」


何故か静かになった


あれれ、笑っちゃダメだったかな


『……？クッロ⁉』


クロの方に顔を向けた瞬間


頬ではなく口に


キスされました


クロ「………ん」

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