DREAMERS

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北人side






マ「やる？

無理だったら辞めても良いよ？」








「やる。せっかく声が

かかったんだよ…

変われるチャンスじゃん！

俺、やるよ。ちゃんとものにする！」








マ「わかった

メンバーに報告はどうする？」







「内容は言わないで

単独で仕事って事だけ

伝えてくれれば良いよ

変に、心配するから…」







マ「ん、わかった

壱馬にはちゃんと言いなさい？」







「え、何で？」






マ「え、だって、いつも

ちゃんと報告してたじゃん」






「壱馬は良いよ

今は、俺じゃなくて

慎だからさ」






マ「…そっか。

慎ね、事務所とか撮影現場にまで

お兄ちゃんが来ちゃうんだって…

2人でダンスしてたけど

慎が上に行っちゃって

デビューまでしちゃって…

きっと、悔しいのね…

壱馬が、慎の事は見るから

お兄ちゃんへの対処を

事務所にお願いしてるのよ」








「そっか…」







マ「北人、プレッシャーとか

感じなくて良いからね

好きなようにやりなさい

何かあったら言って！

誰にでも良いから！

絶対に溜め込まないでね？」







「俺、壱馬に強くなったって…

強いって言われたんだ！

壱馬が言うなら

きっとそうなんだよね？

俺、もう強いから

何でも自分でできるから

だから、頑張るから…

俺の完成作品、楽しみにしててね」








マ「…うん

楽しみにしてる

頑張ってね、北人」







「ありがとう」






次の週から


顔合わせや、打ち合わせ

衣装合わせや、読み合わせ

撮影などで忙しくなった





メンバーと顔合わせる事も

少なくなって

正直、ほっとした






マネージャーは

送り迎えだけしてくれた

現場では1人だった







上手くできるはずだった




でも、そう簡単にはいかなくて






ス「吉野君って演技下手だよね

あれで、LDHとかヤバいよね笑」



ス「必死すぎて、余裕が

ないのよね、あの子」






ス「ただのバカでしょ？笑」






聞こえてないと思ってるのか

俺のこと、言いたい放題だ…






徐々に、俺に直接

嫌がらせされる事もあった






監「北人！！真剣にやれよ！

何テイクやるんだよ！

無駄にしないでくれ！」






演技も上手くいかず

控え室に戻れば

スタッフさんに嫌味を言われ

暴力まで振るわれて

メンバーにも言えなくて

俺の心はズタボロだった





ある日、慎と撮影スタジオが

同じだったらしくて

俺がいじめられてる所を

目撃された

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