かぞくってね

★4 ページ5

涼太side






「壱馬、わざとやったん？」






壱「ﾌﾙﾌﾙ」







「わざとやないなら

謝ればええんよ！

そしたら、解決や！

仲直りしいや」









壱「ごめんね」







北「いいよﾋｯｸﾋﾂｸ」







「ほくも、そんな事で

泣かないの！

ほら、ご飯出来たから食べよ！」







この頃からかな


兄弟喧嘩が増えたのは…







「壱馬、今日

保育園どうやった？」







壱「…」







「壱馬？」







壱「ﾓｸﾞﾓｸﾞ」






ご飯を食べながら

壱馬に話しかけてみる





「壱馬、パパに

保育園の事教えてよ」






壱「やだ」







「じゃあ、給食は

美味しかった？」







壱「べつに」







「そうなの？

パパのとどっちが美味しい？」








壱「わからん」






「そっか笑

じゃあ、お友達は？

誰と遊んだの？」







壱「…」






「壱馬、お家なんだなら

もっと喋って良いんだよ？

沢山、お喋りして

壱馬の楽しかった事

パパに教えてよ」








壱「…」






「誰とも遊んでないん？」






壱「…」







「壱馬、無視せんの」







壱「いま、ごはんだもん」








「わかった、じゃあ

あとで、教えてね？」







壱「…うん」







壱馬はいつもそう



保育園での事




お出かけした時の事




ちっとも自分の気持ちを



喋らない





口数が極端に少ないんだ





少し、不安になるけど





別に他の子と




何も変わらないから





大丈夫なのかな…って思う







壱「ごちそうさまでした」








「はい、お粗末様でした！

壱馬、全部食べれたね」







壱「あたりまえやん」








「そうだね笑」







壱「おふろ」







「もう、入れるよ！

でも、ほくが

食べ終わってないから

ちょっと待ってて」







壱「ほくと、はやくして」






「急かさんの！

喉に詰まったら大変でしょ！

ほくも、ゆっくり食べな」







北「うん！」







壱「ひとりではいる」







「だーめや！」







壱「…」







「壱馬、テレビでも

見とけば良いやん」







壱「…」








素直にテレビを見始めた壱馬







どうしたら


喋ってくれるんやろ




もっと、色んな人と



仲良くして欲しいな…

★5→←★3

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す