かぞくってね

★29 ページ30

涼太side






「壱馬」





壱「…」






「今、何時？」






壱「…」






「答えなさい」






壱「じゅう…いちじ、、」





「もう、23時過ぎてる

こんな時間に子供が

遊んでも良いって思ってるん？」






壱「…」






「壱馬…どうなん？

こんな暗い中

子供が1人で歩いてたら

悪いやつに何されるか

わからないんだぞ」







壱「…」







「壱馬、ちゃんと約束して

17時には帰ってくるって」






壱「あっ…」






「約束できるか？

約束できるなら遊んでも良い

でも、破るようなら

遊びに行くのは禁止や」







壱「でも…」






「何？約束守れないん？」






壱「…」





「壱馬…今日はたまたま

家にいたから良いよ

でも、また北人が入院して

誰も家にいなくて

壱馬が帰ってない事知らなくて

壱馬が何か変な事に

巻き込まれてても、誰も

助けてあげれないんだよ？」








壱「…」







「お願い、壱馬

心配、かけないで…

もう、北人だけで充分」







壱「えっ…」






この言葉で

壱馬が傷ついた事に

この時の俺は気づく事が

できなかった







「壱馬さ、友達できたの？」






壱「…」






「この時間まで、友達と

遊んでるの？

どんな友達なの？」






壱「…」






「…壱馬が話してくれるの

パパ、待ってるからね！

壱馬が教えたくなったら

パパに、教えて？」







壱「うん」







「お腹空いてるよね？

もう、お説教は終わり！

ご飯食べるよね？」






壱「食べたから大丈夫」







「そっか…

じゃあ、もう遅いから

お風呂に入って寝な？」







壱「…」






壱馬は黙ってお風呂に向かった






まさか

お風呂で泣いてたなんて…








岩「壱馬は？」







「うん、何も…

門限を決めてなかったから

17時って伝えた。

あんまり、俺の言う事

聞かないし、守ってくれると

良いんだけど…」








岩「そう…

変な子達とつるんでなきゃ

良いけどね…今時の小学生を

甘く見てると、やばいよ」







「え、そうなの？」







岩「まぁ、俺のいる世界が

特別なのかもしれないけど

スタジオに通ってる小学生は

ダンサーと一緒にいすぎて

勘違いする子とか

良い子なんだけど、世間からは

歓迎されいような子になる」








「じゃあ、壱馬も？」






岩「いや、全員がそうなる

わけじゃないからね？」





兄貴の話を聞いて

胸騒ぎがした

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