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私が高二になった夏、久しぶりに高校に行くと何やら廊下が騒がしかった

A「あれ、ウチの学校にあんなイケメンいたっけ?」

B「なんか転入してきたらしいよ」

A『くだらな…(ボソッ)』

女共がキャーキャー黄色い声をあげている中、私だけがそこに混ざらずに通り過ぎて行った


私が学校に来る理由と言えば図書室の新作ホラー本を見ることか屋上で昼寝をする事ぐらいだろう。屋上へ出ると直ぐに寝転んだ



A『……放課後は図書室で寝るか…』

小さな本棚の上は最高だ。放課後の私だけの特権だから

初夏の暖かい風に睡魔を誘われ、気付けば眠っていた









チャイムが鳴り、目が覚めると既に昼休み

A『はぁ…いつもの静かな昼休みだと思ったのだが…』

相も変わらず廊下には女子がたむろしていた

コイツらは此処が図書室(私の縄張り)だって事忘れてんのか?
苛立ちが頂点に達した頃、声を発していた


A『おいテメェら、此処が何処だか分かってんのか?』

C「誰よアンタ!」

A『この学校で私の名前知らないヤツなんていたんだ。』

D「ちょっと何様のつもり?」

A『A様だけどなんか文句ある?』

A「ヤバいってCちゃん、Dちゃん!」

A『確かAちゃんだよね?君は覚えてたんだ、私が紅海月の総長だって事』

B「勿論だよ!(笑)」

C「え、紅海月って…暴走族だよね」

D「に、逃げよ?!」

A『チッ…おい他の女共と例のイケメン君も退けろよ?此処は私の縄張りだ。立ち寄ることは許さない』


私がそう言うとギャラリーの奴らもそそくさといなくなった。

例のイケメン君を除いて

蘭「へぇー…君有名なんだ」

蘭「しかも紅海月って浅草仕切ってたよね」

A『よく見たら…お前、六本木の灰谷か?』

蘭「せーかい♡俺は兄の灰谷蘭」

A『知ってる』

予鈴が鳴ったので図書室に入る

蘭「お前は名前なんて言うの?」

A『名乗るのは好まないが其方が名乗ったんだ、私も応えてやる。Aだ』


図書室のドアを半ば乱暴に閉めて、私は本を探した

拾→←捌


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作者名:鬼灯Aya | 作者ホームページ:http  
作成日時:2021年7月31日 12時

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