カーンルイアの来訪者【原神】 (ページ9)

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A「アビスがこんなに！？なんでこここんなに出没するんですか…？騎士団がいるんでしょう？」
ディルック「ここの騎士団のやり方には、少し不満があるからな、話はあとだ。まずはこいつらを片付けよう。」

ディルックの身長程の高さの両手剣がメラメラと赤く燃え上がる。
その迫力に圧倒され息をのむ

ディルック「裁きを、受けよ！」

アビスの氷の防壁が、剣の連撃によって砕けていく
一切アビスに隙を与えることなく、その攻撃はやまない。

A(とんでもない重量の両手剣であんな連撃を入れるなんて…この人何者？)

とにかく、今は目の前のアビスを片付けることが先決だ。

A(あんまり別の人と戦いたくないけど…！)

ディルックの炎元素の力とAの邪眼の水元素モドキが蒸発反応を起こす。

アビス「ｱ･･･ｱｱ…」

力が底を尽きたアビスがサラサラと砂のように消えた。

ディルック「やはり、只者ではないな、おま…え…」

ディルックが振り返るともうそこにはただの暗闇が広がるだけだった。剣の残り火を便りに必死に辺りを見回す。すると、丸太のようなものが南西に流れていくのがわかる

ディルック「あの方向、アカツキワイナリーに流れ着くな。馬鹿な奴だ。」

ディルックは瞬時にそれをAだと理解した。

A「ふう…なんとか逃げ切った…。全くここにきてからロクな目に合わない。」

ディルックの視界から自分がいなくなったのを見計らって、私は湖にそそくさと逃げ込んだ。

A「やっと…眠れる。」

疲れた、少し珍しいというだけで、この世界の住人は根ほり葉ほり聞きたがる。
北にはもう行くまい、このまま南を放流し続けよう

ーー

太陽の光を湖面が反射し、やたらとまぶしい、なんだもう朝が来たのか。

ディルック「おはよう。」
A「へあ…？？？？？？？？」

待ってくれ一旦この状況を整理させてほしい、何が起こったんだ。私は確か昨夜アビスとの闘いで隙をついてまた湖を放流し始めたはずだ、なんで知っている顔が目の前にあるんだ。

ディルック「ふん、馬鹿な奴だな、南はアカツキワイナリー、僕の家が経営する醸造所があるというのに、それを知って放流するとは。旅にマップを持たない旅人がいるなんて聞いたことがないぞ。」

A「はぁ…」

確かにそうだ、あまりにも自分が情けなくなってしまい、大きなため息をこぼした。

A「別にこの技を使うためのものの話を聞かれても、なにも話せることはない…。」