屋上の黒髪少女 (ページ7)

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事件ファイル５ページ7

梅崎ＳＩＤＥ
昼休み終了のチャイムが鳴り響く

白皇奏人は何か用事ができたようであのあと途中で消えてしまった

Aさんは白皇奏人が消えたことにより、俺から距離を取ってしまった

『…梅崎仁。お前はなぜ私に構う？』

鋭い視線が俺を貫く

『私に構ってもいいことはない。危険な目に合うだけだ』

突然降り注ぐ雨

まるで彼女はそれを望んでいたかのように俺に近づいてくる

『お前は雨が好きか？私は雨が好きだ。全て隠してくれるからな』

梅「隠す…ですか？」

『弱さ、とか…な』

Aさんは俺に向かって手を伸ばした

≪取って≫とでも言い表すように寂しげな表情で俺を見つめる

伸ばされた手を引っ張って抱きしめた

抵抗一つせず、逆に俺に腕を回してくるAさん

『…私を、助けてくれ…梅﨑仁…もう、痛いのは嫌だ…』

梅「助けますよ」

『…本当に私を助けてくれるのか？こんな私を…』

雨で濡れていてわからないが、おそらく泣いているのでしょうか？

嗚咽交じりの声が俺の耳に届く

梅「だから、俺の傍にいてください…」

そう言って彼女の紅色の唇に自分の唇を重ねた＿＿

梅「約束、です…」