ぽつりと呟く二人の声。 ページ19
ー 無一郎は自分の邸へ帰って行った。
無一郎の姿が遠く、それは遠くになった時
天元は雛鶴だけに聞こえるように呟いた。
宇「...Aは、時透に過去を言うと思う
か?」
無一郎が歩いていった道をぼんやりと見ながら
天元は雛鶴に言った。
雛鶴は少し眉をひそめながら、
雛「...今は、言わないのではないでしょう
か。」
宇「ああ。だよなぁ。」
1回Aの過去を聞いた時のAの姿を思い出す。
Aは本気で、壊れそうだった。
ずっとずっと泣いていた。
嫁3人で必死になだめていて、ギリギリ落ち着いてくれたくらいだ。
過去を聞いたと言っても、ストレートに過去の話だけを聞いたわけじゃない。
最初に聞いたのは
宇『どうして時透への想いを認めず、隠そうとしているんだ?』
と言う事だ。
Aは寂しそうに笑って
『私は時透さんの隣にはいれません。...私
は、時透さんと真逆なんです。...弱いんで
す。』
宇『?真逆って?』
この問いでAは2文だけ言って泣き崩れたのだ。
過去につながっているとは知らず、質問したら
少しAの過去を知ってしまった、ということだ。
ー時透に恋焦がれているからこその、辛さのようだった。
想い人が時透じゃなかったら...。
もしかしたら...。
...Aは俺のところに来て、時透の話をするが、『好きとは認めていない、認められない。』っていう心を曲げていない。
あんなにAは時透が好きなのに。
宇『...そろそろ、認めてもいいんじゃないか。』
と聞くと、
本人は毎回、決まったように寂しく笑うだけだった。
宇「Aが特に言いたくない相手は、1番
Aが好きで、知りたがってる、時透
だ。」
雛「...ええ。Aさんは時透さんと『真逆』ですからね。。。」
雛鶴は少し雲に隠れた月を見て
雛「それだけで時透さんが嫌うわけはないと思
いますけど...。もしかしたら、があるんで
すかね。。。」
...なんでこんなにお互い想いあってるのに
簡単に幸せにさせてくれないんだろうな。
天元がぽつりと呟いた言葉は
昨日より冷たい夜気に消えた。
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ゆりと白鳥(プロフ) - 澪凪さん、コメントありがとうございます!すごくすごく嬉しいです!できるだけはやく更新頑張ります!どうかこの作品をこれからもよろしくお願いします! (2021年3月28日 17時) (レス) id: ba1b5c2a6b (このIDを非表示/違反報告)
ゆりと白鳥(プロフ) - るあさん、コメントありがとうございます!続きが気になるってお言葉はものすごく嬉しいです!これからもどうかこの作品をよろしくお願いします! (2021年3月28日 17時) (レス) id: ba1b5c2a6b (このIDを非表示/違反報告)
澪凪(プロフ) - いつもドキドキしながら読ませてもらってます!すごい上手ですね!更新楽しみにしています。 (2021年3月28日 12時) (レス) id: a0ad16ec48 (このIDを非表示/違反報告)
るあ - 続きが気になるぅぅ!!! (2021年3月26日 21時) (レス) id: 58ab197994 (このIDを非表示/違反報告)
ゆりと白鳥(プロフ) - ほのさん、コメントありがとうございます!まだまだ未熟な所が多いですがこの作品をこれからもどうかよろしくお願いします! (2021年3月26日 9時) (レス) id: ba1b5c2a6b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆりと白鳥 | 作成日時:2021年3月16日 11時