顔を隠した素顔とは＿＿【宮近海斗】 (ページ7)

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宮近海斗said

俺の恋人である一条Aとは、保育器が隣だった。

親同士が仲良くなったのがまず、そもそもの

俺たちの付き合いのはじめだった。

宮近「ただいまー」

一条「ただいまー」

宮近母「あら、おかえり～」

今日の主役、母さんの元を訪れるときは＿＿＿

まあ、実家に帰るときは必ずと言っていいほどAがいる。

一条「これ！お誕生日プレゼント～！

こないだマッサージ器ほしいって言ってたからさ。」

宮近母「わ、ほんとだ～！

ありがとね～！！」

宮近「それ高いんじゃ、」

一条「うっさいなーー別にいいでしょー！

年に一回のお誕生日なんだよ！

それに今年もなんにも用意してない海斗と一緒に、って

意味をこめてるんですー！」

宮近母「ほんと二人は変わってないわね～(笑)

わざわざ来てくれてありがとね、仕事も忙しいのに。」

一条「いーえー！そんなことないよー

毎年、家族とかのお誕生日は必ず仕事休みにしてるから(笑)」

宮近「…あ、だから俺の休みも被ってるのか。」

一条「え、今頃！？」

俺らはTravis Japanとして活動する傍ら、

ダンス教室の講師の仕事をしている。

メンバーも各々仕事を別に持ってるから、

皆が集まるのは主に仕事終わりか、休日かのどちらかだ。

宮近「あ、A、ちょっと動かないで。」

一条「んー？」

背中についたリボンが外れようとしていた。

結びなおしてあげると、いつものように

「ありがと！」とあのまぶしい笑顔を向けてくれる。

まあ、家族の前という手前もあるし、仕方ないけど、

思わず抱きしめたくなるのはAが悪い。

宮近兄1「ただいまー

海斗とA帰ってきてんー？」

宮近「おかえりー」

一条「あ、一郎！おかえりー」

宮近兄1「だから俺は一郎って名前じゃねえって！！(笑)」

宮近兄2「ただいまー」

一条「でたな、二郎！！

今度こそプリンの恨み…晴らしてやる…！！」

宮近兄2「またその話かよー！！

こないだのケーキでチャラって言ったじゃねーか！！」

宮近妹「ねえちょっとうるさいっ！！

ってAじゃーん！！

元気してた！？」

宮近「お前が一番うるせえよ(笑)」