顔を隠した素顔とは＿＿【宮近海斗】 (ページ46)

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宮近海斗said

訳がわからないまま、一夜をすごして、

残ってた仕事を事務所近くで終えて今。

昨日の今日でばったり会ってしまった。

九条「あ、昨日のストーカー。」

「っ、蓮くん、！！」

昨日と同じ、Aはアイツの身体で隠される。

昨日と状況が違うことと言えば、こっちにはメンバー全員がいるってこと。

宮近「…A。その男、誰だよ。」

「っ、海斗、あのね、そういうことじゃなくて、」

ばつが悪そうな顔をして、モジモジしている。

九条「昨日の夜は楽しく過ごした仲だよ？？

…引っかかれちゃうほどにね。(ニヤッ)」

「「「っ、！！」」」

「っ、ちょっと、蓮くん、！！」

九条「いやぁ、楽しかったし、可愛かったよね。」

「っ、猫の話でしょ、！！！」

「「「え？？」」」

九条「ハハハッ！！！

キミたち、ほんと面白いね(笑)

いやー聞いてた通りだ。」

「え、？蓮くん、どういうこと、」

九条「冗談だよ、冗談。熱い夜は過ごしてないよ。

まあ、温度的には暑かったけど。(笑)」

シーンと静まりかえる空気。

俺たちも意味がわからなくて混乱してるけど、

それ以上にAの方が混乱しているらしい。

「え、ちょ、どういうこと、」

九条「これ、全部仕組まれたものなんだよ。」

「「「……は？？」」」

九条「詳しくはどっか入ってからでいい？

ここじゃ人通りもあるし、まず道の真ん中だし。」

「……うちで、いいなら。」

九条「せっかくだからAちゃんと海斗くんのお家にいこっか。

行ってみたかったんだよな～」

驚きが隠せない俺たち。

みんな沈黙のまま、静かに家に戻った。