顔を隠した素顔とは＿＿【宮近海斗】 (ページ4)

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朝の幸せページ4

”パチッ”

目を覚ませば、隣に可愛い顔で寝る海斗の姿。

私が少し離れようとすれば、しっかりと手を回して引き寄せてくる。

そんな姿に毎回可愛いと思ってしまう。

海斗は朝が弱い。

私ももともと朝が弱かったけど、

海斗と生活するうちに、早く起きられるようになった。

一条「よいしょっと…」

色違いのパジャマを整え、洗面所に向かう。

顔を洗って、自室に向かい、動きやすい服に着替える。

今日は確かお昼から撮影だったから、

１０時くらいには海斗を起こさなきゃだな。

現在は８時。

家事をしながらゆっくりご飯を作れば、

あっという間に過ぎるだろう。

一条「まずは…。」

彼がどこにでも置いていく洋服から集めなきゃ。

ちゃんと起きてるときは所定の場所に置いてくれるのに、

寝ぼけてたり、スイッチが入ってるときは

どこにでもぽんぽん置いていく。

洗濯機に今日の分の洗濯をお願いすれば、

次は書類とお手紙の整理でもするか。

私達は芸能事務所には入っていないものの、

ちゃんと事務所は構えてる。

私が持ってたビルの一角だけど、なかなかいい物件。

”♪♪♪”

マンションのサービスからの電話だ。

一条「はい。」

『失礼致します、お荷物が届きました。

お部屋にお持ちしてもよろしいでしょうか。』

一条「？？ええ。

お願いします。」

なにか、荷物がくる予定なんてあったかな…。

”ガチャ”

マンションにしては少し広めの玄関に、

コンシェルジュがやってきて、一つの花束を渡される。

一条「？？どちらから？」

『宮近海斗様からです。』

一条「…そう、ありがとう。」

『それでは、失礼致します。』

両手で持つくらいの大きさの花束を受けとる。

…なにかあったっけ。

とりあえず、リビングのローテーブルに置いておいて、

家事の続きをしよう。

海斗の、ご飯を作らなきゃ。

”ジュ～”

キッチンに甘い匂いが漂い、美味しそうな匂いがする。

さあ、そろそろ海斗を起こしに行こうかな。