顔を隠した素顔とは＿＿【宮近海斗】 (ページ29)

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宮近「いやーあの面くらった顔面白かった。」

「はいはい、そーですねー。」

宮近「なにに怒ってんの(笑)

みんなの前で付き合ってるってこと言ったこと？

それとも嫁呼びしたこと？？」

「別に。そんなことには怒ってない。

てか、怒ってないし。ほら、信号青になったよ。」

車内で、けらけら笑う海斗が少し憎たらしい。

宮近「ね～ごめんって。

なにに怒ってるのか教えてよ～～」

「別に、って言ってるじゃん

若い女の子にベタベタ触ってもらってよかったね。

私のこと嫁呼ばわりするくせにそういうところはいいんだ。

へー結婚したらすぐに浮気しそう。」

宮近「っ、え、！？」

海斗は慌てたようにブレーキをかけ、

人通りの少ない路地で車を停車させる。

「っ、なによ」

宮近「A、嫉妬、したの、？」

「はあ？

し、してないし、するわけないじゃん。

なんでこんなとこに車止めたの、」

海斗は信じられないと言わんばかりの表情でこちらを見てくる。

宮近「別に、女の子にベタベタ触られてたような感じはしなかったんだけど…

ごめんね、Aの俺なのに、」

「なっ、！！///」

なんでこの人はそう普通にそんな恥ずかしいことを言えるわけ、！

宮近「ごめんね、？A。」

かと思えば子犬のように耳を垂れさげ、

目をうるうるさせてこちらを見てくる。

もう、なんなの、！

「もうっ、！

わかったから、ほら早く帰ろ、！

っ、ほーらー、！！

っ、！！」

っ、唇に感触が、

「っ、なんで、今、」

宮近「あまりにも、Aが、可愛すぎて、(笑)

だって、Aが嫉妬してくれるなんて、

初めてだし、(笑)」

「っ、嫉妬させるようにわざとしたの！？！？」

宮近「あっ、ちょ、それは違うから、！！

意図的とかじゃないから、！！」

「ふーん、どうだか。」

宮近「やっ、マジだってほんとに！！」

「はいはい。

ほら、早く帰るよ、私お腹すいた。」

宮近「っ～～わかったよ、！！」

ふふふっ、海斗はいつも私を大切にしてくれる。

ちゃんと伝わってるよ。(笑)

宮近「まじで意図的じゃないから！！

俺はいつもAだから！！」