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ページ34

吉澤閑也said


吉澤「A。」









「…あ、ん??」









吉澤「ちょっと、休憩しよっか。

散歩行こ。」









「…これが、終わったらね、」









吉澤「それ、さっきも言ったから。

ほら、行くよ。」









書類を取り上げ腕を引き、無理やり教室から出す。

いくら、告白して振られたからとはいえ、

Aのいとこであることには変わりないし、

一番Aのことを知ってるつもりではある。


でも、さすがにずっとこんだけ根詰めて仕事をしていると

誰だって息抜きさせてやりたくなる。

毎日授業を受けに行く暇がないほど仕事をし、

放課後は演劇部の、稽古。

各々、将来に向けて動き出したけど、

Aより動いてるやつはいない。









「ちょ、ちょっとしずくん。」









吉澤「如月さんから聞いた。

最近、お前全然休んでないんだってな。」









「へ?なんで如月さんから。」









吉澤「最近、仕事のしすぎで寝れないんだと。

父さんのところに来たわ。」









「あ、そう…。

また会ったら気に掛けとくわ。」









吉澤「そうじゃなくて、お前の話も。」









「なあに(笑)」









吉澤「まだ、本調子じゃないだろ。

入院する前みたいに動けねえだろ、!

そんな仕事ばっかしてたら、また倒れるって、

あのクスリがAの中に居続ける限り

なにがあるかわかんねえんだから、」









「大丈夫よ、ここのところ元気だし。」









吉澤「今は、その言葉信用しといてやるけど、

とりあえず俺の息抜きに付き合え。」









「しずくんもなにかしてたの??

あぁ、ごめん興味がないとかじゃなくて、

作業に集中しすぎて誰がなにしてるとか見てなくて。」









いつも、あんだけ広い視野を持つAが、

ここまで集中しているのは珍しい。









吉澤「最近は、なにしてんの?」









「あー今やってる事業の処理とか、今後の見通し、

論文を確認したり、帝王学の復習して、

もっと情報の幅を広げてる。

時間がないの。もっと早く覚えなきゃ。」









吉澤「なんで、そんな焦ってんの?」









中村「Aちゃーん!閑也ー!」









走ってくるのは海人か。









中村「閑也、せんせーが呼んでる」

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作者名:不思議の国の姫乃 | 作成日時:2021年3月5日 22時

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