romance 81 ページ32
「あのさ。俺たち、付き合わない？」
なんとなく、そんなことを言われるんだろうなって思ってたよ。
「うん」
だから、何も迷わず、素直にうなずいた。
パチパチと目をまたたかせて、ほっとしたように小さく息を吐いた勇太が満面の笑みになる。
「ねー、キスしたいんだけど」
「ここで？！」
こんな人が多いところで？
「ダメ？」
「だ、だめっていうか・・・恥ずかしい、んですけど・・・」
俯いてしまったら、勇太の指が顎にかかり、上を向かされる。
「ちょっとだけだから」
チュッと、一瞬だけ重なった唇。
「いい記念になったね」
ダメだ・・・顔から火を吹きそう。
「すごい真っ赤だけど」
「だだだだって・・・！」
逆に！なんで勇太はそんなにしれっとしてるの！！
「これが俺らのファーストキスならロマンチックだったんだけどなー」
「えっ、どういうこと！」
ニヤッと口角を上げた勇太。
「小学校のとき、したじゃん。覚えてない？両親もだれもいなくて、なんか、Aが読んでた漫画に出てきたんじゃない？やってみようかって・・・」
「なにそれ！全然覚えてない！！」
「なんだよー。俺、あれがホントにファーストキスだったのになー」
えーーー！！ずっと、わたしのファーストキスは中学校のときの高橋くんだと思ってた・・・
「寒くなってきちゃったね。帰ろ！」
呆然としながら、同じアパートへと帰ってきた。
そうだった。隣に住んでるんだった・・・！
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 62人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
レジーナ(プロフ) - 涼杜兄妹さん» ありがとうございます(*´ω`*)アチラもお楽しみいただければ幸いです！ (2020年6月14日 13時) (
レス) id: f10a3ced08 (このIDを非表示/違反報告)
涼杜兄妹(プロフ) - レジーナさん、いつも楽しく小説を読ませていただいてます！終わっちゃってさみしいって思ってるくらいほんとこのお話すきでした！2人の今後が気になってしまいます！夜のお話楽しみにお待ちしております♪ (2020年6月14日 13時) (レス) id: 400e48a6ce (このIDを非表示/違反報告)
レジーナ(プロフ) - ぴぴさん» オトナのための欲求不満解消小話です！（≧∇≦） (2020年6月14日 12時) (レス) id: f10a3ced08 (このIDを非表示/違反報告)
ぴぴ - 夜のおなじみのやつってなんですか…？ (2020年6月14日 11時) (レス) id: c6b90d1663 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：レジーナ | 作成日時：2020年6月1日 12時
