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romance 52 ページ3

結局その格好のまま寝てしまい、もぞもぞとシーツが引っ張られる感覚に目が覚めた。

「あ、ごめん。起こした?」

ワインのせいで重たい頭を片手で支えながら起き上がると、窓辺に立った勇太が振り返る。窓の向こうは、見惚れるくらい美しい濃紺が白に浸食されようとしているところだった。

「海行ってみよっか」

日の出が見られるかもしれない。ゆったりと微笑む勇太に、大きくうなずいた。

大急ぎで服を着て、すっぴんのまま勇太とともに外へ走り出る。ホテルのすぐ横に浜へと降りる階段があった。海水浴のシーズンはすごく混むんだろう。

遠くでサーフィンをしている影がいくつか海に浮いていたけれど、このあたりは波がないのか、人がいなかった。

すでに顔を出している太陽。たった半分ほどなのに、それはすでに世界を神々しく照らしている。

海に光り、空を染め、耳に聞こえない轟音を伴って、太陽は厳かに昇ってくる。

日の出って初めて見たかも・・・

綺麗だねって、勇太とこの感動を分かち合うために口を開こうとしたとき、太陽に吸い込まれるように勇太が1歩、前に出た。

つられて、その横顔を見やる。

まっすぐ水平線の向こうを見据える目。その迫力に、息を飲んだ。

何か・・・そう、ただ見入っているとか、眺めているとかじゃない。語りかけているような、挑んでいるような。そんな気迫に圧倒される。

腕を組んで、じっと海の向こうを見つめている勇太。

その横顔なんて、何千回も、何万回も見てきたはずなのに。

だいだい色にそまったその横顔は、全然知らない男のひとのように、見えた。

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レジーナ(プロフ) - 涼杜兄妹さん» ありがとうございます(*´ω`*)アチラもお楽しみいただければ幸いです! (2020年6月14日 13時) (レス) id: f10a3ced08 (このIDを非表示/違反報告)
涼杜兄妹(プロフ) - レジーナさん、いつも楽しく小説を読ませていただいてます!終わっちゃってさみしいって思ってるくらいほんとこのお話すきでした!2人の今後が気になってしまいます!夜のお話楽しみにお待ちしております♪ (2020年6月14日 13時) (レス) id: 400e48a6ce (このIDを非表示/違反報告)
レジーナ(プロフ) - ぴぴさん» オトナのための欲求不満解消小話です!(≧∇≦) (2020年6月14日 12時) (レス) id: f10a3ced08 (このIDを非表示/違反報告)
ぴぴ - 夜のおなじみのやつってなんですか…? (2020年6月14日 11時) (レス) id: c6b90d1663 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:レジーナ | 作成日時:2020年6月1日 12時

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