romance 39 ページ40
勇太の本来の目的は、資格試験を受けるための証明書をもらうことだったらしい。
当時お世話になった先生方に会うことはできず、用事を済ませて学校を後にした。
外に出てきたついでに新しいパソコンが見たい、と言うから、とりあえず通りがかったパスタ屋さんで先に腹ごなしをすることにして。
「勇太はさぁ、『結婚したい』とか思う?」
「俺?そうだなぁ・・・結婚したいっていう相手がいれば、したいんじゃない?」
くるくる回していたフォークが思わず止まる。
「いるの?結婚したい相手」
「さぁね、どうかな。結婚だけがシアワセの形じゃないでしょ」
視線はパスタへと落としたまま、わたしの方を見ないで呟く勇太。
「・・・どういうこ・・・」
「うわっ!なにこれ、すっごいおいしい!」
はぐらかされた。
「ねぇ、これめっちゃ美味いんだけど!食べてみる?」
それ以上聞くなと言わんばかりに、エビの突き刺さったフォークを口元まで差し出された。
「・・・」
「え、いらない?」
じとっと睨んでも、とぼけたようにフォークを揺すってくるから、仕方なくいつもの調子でパクリと食いついた。
ニンマリと目を細める勇太。
いつもそうだ。そうやってはぐらかしてばっかりで、肝心なことは明かしてくれないんだから。
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レジーナ(プロフ) - どさんこさん» ありがとうございます(^ ^)少しでもお暇潰しになれば幸いです☆ (2020年5月15日 17時) (レス) id: f10a3ced08 (このIDを非表示/違反報告)
どさんこ(プロフ) - うわあ〜!!!!!!待ってました!ありがとうございます(^^) 私も最近は海人と神宮寺の爆イケ具合が上がってきてます!!これから楽しみに読ませて頂きますね(^^)またきます!頑張ってください。 (2020年5月15日 17時) (レス) id: 2b49440ff5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:レジーナ | 作成日時:2020年5月15日 13時