GEAR 92 ページ3
「オレは早く一人前になりてーし、ちゃんとAさんを幸せにできるって自信持って言えるようにって、だから今頑張ってんじゃん！！
でもさ、Aさんは何かしてんの？動かなきゃなんねーのはそっちなんじゃねーの？！」
ぐさりとひと突き。
見ないようにしていた、一番、触れられたくないところ。
問題の根本。全ての元凶。
目の前から色が消えていく。
岸くんのこんな顔、見たことない。怒りに満ちて、丸い目の奥には絶望がにじむ。
とっくに解かれた腕が遠い。
手を伸ばせば届く距離にいるのに、２人の間を通る空気は硬く冷たい。
私を睨みつける目には投げやりな色を含んでいる気がして。
ああ、そうだよね、って。
突きつけられた現実に、どこか納得してしまっている自分もいる。
息がうまく吸えない。
彼の言っていることも、していることも、間違っているものはひとつもない。
苦しい。
本当に苦しいのは、岸くんの方なのに。
「・・・ごめん」
思いのほか、足はしっかりと立ち上がった。
ぷいっとそっぽを向いてしまった大好きな横顔。
「そうだよね。私がはっきりしないせいなのに・・・ごめんなさい」
逃げるんだ。
心の中で責める声は、とっくに諦めで滲んでいた。
「Aさ・・・」
「今日はもう帰るね」
バッグをひっつかんで、玄関へと急ぐ。
「ね、待って」
「仕事でしょ、送ってくれなくていいから」
「ダメだってそれは！」
「平気だって言って・・・」
「聞けよ！」
ダン！と薄い壁に穴が空きそうなくらい、握りしめた拳は顔のすぐ横へと叩きつけられた。
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來夢ｰLimeｰ(プロフ) - レジーナさん» こちらこそすみません！ご丁寧にありがとうございます！ (2019年12月8日 7時) (
レス) id: cb3c38e6a7 (このIDを非表示/違反報告)
レジーナ(プロフ) - 來夢ｰLimeｰさん» この作者の作品を全表示、をクリックすると一覧が出るので、そこから飛べると思います。朝からサーセン！！ (2019年12月8日 7時) (レス) id: f10a3ced08 (このIDを非表示/違反報告)
來夢ｰLimeｰ(プロフ) - レジーナさん» こちらこそありがとうございます！作品はもうアップされておられるのでしょうか？どこから拝見できるのかわからずコメントさせていただきました。すみません、お手数おかけします。 (2019年12月8日 7時) (レス) id: cb3c38e6a7 (このIDを非表示/違反報告)
レジーナ(プロフ) - 來夢ｰLimeｰさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます！アチラも楽しんでいただければ幸いです＼(^o^)／ (2019年12月8日 6時) (レス) id: f10a3ced08 (このIDを非表示/違反報告)
來夢ｰLimeｰ(プロフ) - 作品楽しく読ませていただきました！営み系？も楽しみにしています！笑。この作品に出会えてよかったです。 (2019年12月8日 2時) (レス) id: cb3c38e6a7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：レジーナ | 作成日時：2019年11月30日 14時
