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神宮寺side
その後、味噌汁と秋刀魚の料理について聞こうとしたが、吐き気がしてきたのでやめた。
母さんが言うに従姉妹は全く持って料理が出来ないらしい。
どうせ、冷蔵庫にあったものを片っ端から入れていったんだろう
姉｢さすがに皿洗いはできるよ〜｣
そう言って来るけど、あの料理を作った人が皿洗いができるはずない
従姉妹の声を無視して、皿洗いを済ませ、洗濯機を回す。
姉｢洗濯物は干しとくから｣
神｢いやいい。姉ちゃんも疲れたでしょ？ 早く帰って、疲れ取りなよ｣
姉｢うーん。やっぱり勇太は優しいね｣
そう言って抱きしめてくる。
その時目に入った時間を見ると、8時5分前だった
最低8時には教室にいなきゃ行けない。
俺の家は学校のすぐ側にあるけど、10分はかかるし、何せ、校門から校舎まで遠いのだ。
神｢姉ちゃん……離れて｣
姉｢なんで？｣
神｢遅れる｣
姉｢ごめんごめん｣
そう言って離れた時に鼻につく香水の香り
俺が影で女癖が悪いって言われてるのは、この人のせい。
姉｢じゃあ行ってらっしゃーい｣
神｢鍵閉めるから、出て｣
姉｢えーやだよ。勇太の家が1番落ち着く｣
神｢さっさと出て｣
姉｢はいはい。｣
そう言って仕方なく家を出る従姉妹。
姉｢じゃあ行こっか ｣
神｢先行って。てかもう来なくていいからね｣
姉｢はーい。じゃあまたね｣
姉ちゃんがアパートの階段を降りたのを確認して、玄関の鍵を閉める。
神｢ふーっ｣
1つ息を吐いてから俺は学校に向かって走り出した。
学校に着いた時にはもうすでに遅し。
神｢セーフ？｣
先生｢アウトだ｣
神｢うっそー……遅刻？｣
先生｢あぁ｣
皆がそのやり取りを聞いて、笑う
その中を、俺は自分の席に向かって歩いてく。
ただ……ただ1人だけ。笑わずに俺が横を通り過ぎた時、顔をしかめた奴がいた。
永瀬廉。クラスで、目立たない男の子。
俺とは正反対。
でも、なんか気になるんだよね
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作者名：ひなり | 作成日時：2019年10月23日 19時
