苺精神病院

20話　面会 ページ21

紫視点
今から夜ご飯！

だから、るぅとくんだけ別室へ連れていきます。

な「るぅちゃん♪移動しよー？」

る「あ、はい！」ﾁﾗｯ

ん？今、一瞬棚の中見なかった？

な「るぅとくん。棚になんかあった？」

る「あ、いえ。別に…」

んー…見間違いかな?
ま、いっか。


黄視点
危ない…食料隠してるのバレそうでしたね…

ころちゃんから話しかけてはきたけど、やっぱり少なからず怖いはず…なのに僕は…

な「さ、るぅとくん。食べよ？」

ん？
僕、ちょっと気になった事言ってもいいですか？

る「なーくん。それ、少なくないですか？ほぼ一口サイズじゃないですか。」

な「あ、え？あっ…俺はいいの！俺、ダイエットしてるからさ。」

る「もう十分細いですよ？それ以上ダイエットして何になるんですか？」

な「それはっ………ね…えっと、、」

追い詰めた。
その時だった。


ガラガラ…

さ「なーくん。ころんの父親から電話。ころんに明日会えるかだって。」



青視点
な「…………ていうわけ。」

こ「は？……何勝手にオッケーしてんの？」

な「本当ならさ、絶対に会いたくないはずじゃん。けど会いに来たって事は、少しは反省してるんじゃない？」

反省…ね。
確かにしてるかもしれない。

だって、あんなに落ちこぼれだとか、邪魔者だとか、失敗作だとか、散策言われてきたから…

そんなに嫌な息子に会いたがる親はいないはず。

自分だったら嫌だもん。



反省してんのかな……

さ「ころん。俺がいざとなったら助ける。約束だ。」

こ「わかった…」



　



翌日




　ガラガラ…



父「あ、おはようございます！お、ころん。元気してたか？パパ、心配だったよ！」

そう言って奴はニッコリ笑う。

さ「はじめまして。ころんの担当医のさとみです。」

こ「父さん…久しぶり…」

父「はじめまして。あ、面会って何分間ですか？」

さ「最長30分です。」

父「そうか。ころん！久しぶりにたくさん話せるな！やったなぁ！」ﾆｺｫ

またあの笑顔。
僕の大っ嫌いな笑顔。

こ「うん。たのしみ……」

さ「ころん。いい父親じゃなねーか。良かったなぁ。」

わかってない。さとみくんはなんにも。

あぁ。
父さんは何も変わっていなかった。

反省の色はみられない。

僕はどうなってしまうんだ…



それから、地獄の面会が始まった。

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