ただ、なんとなく。【孤爪研磨】

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「…それで部活、辞めたのか？」



「いや、辞めたら負けだと思ったんで、続けました。

でも、ほぼ練習に出てません」



コンクールには出ましたけどね、と笑った。



「…難しい問題だなぁ〜」



夜久先輩はそう言って頭に手をやる。



「別に、解決する気はないですから。

結局、私が悪いんですもん。

それに、いいこともありましたし」



いいこと、とは、友人関係について。



金輪際1人でいようという決意も虚しく、今泉と仲良くなってしまった。



元々話したりする仲ではあったけど、更に。



今泉も、合唱部から弾かれた人間だった。



1人がいいのに、独りは嫌だという私に理解を示し、一緒にいてくれた。



だから私は今、独りじゃない。



「…まぁ、お前がそれでいいならいいけど」



「お気遣いありがとうございます」



笑顔を浮かべ、ぺこりと頭を下げる。



過去を話した初めての人に、敬意を込めて。



「…夜久くん」



そこに、研磨がいたことも知らずに。









＊学習合宿から帰ってきました〜
1週間、スマホとテレビに触れることができない生活、辛かったです。
同室の子と及川さんの誕生日を祝いました。
及川さんhappyBirthday！
この調子で、ラストスパート頑張ります！

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