駅までの道 ページ43
*
『いってきまーす』
夏休みが明けて今日から出勤。
学生時代の夏休みというのはなんて長くてありがたかったんだろう。
特にこの1週間はあっという間な気がした。
内容が濃すぎたせいかも。
MG「おはよ」
この1週間を思い出しながら玄関を出るとミンギュくんがいた。
『おはよ』
MG「駅まで…送る」
『ん。ありがと』
ミンギュくんは今日のお昼の便で帰ってしまう。
昨日の夜もいつもみたいに一緒にコンビニ行ってアイス買って。
だけど今日帰宅しても、ミンギュくんはお隣にいないんだ。
駅までのこの道を次に一緒にあるく頃には、この蒸し暑い空気もキンと冷えてる。
そんな事を思ったら急激に寂しい気持ちでいっぱいになった。
隣にいるミンギュくんのこの様子、きっと同じことを感じてる。
MG「俺、毎日連絡する」
下唇をキュッと噛んでこちらを見るから
私まで同じような顔してたらダメって思って笑って応える。
『ありがと。でも…ミンギュくんのペースでいいから、ね?』
MG「そんな事言って…連絡ないと不安にならない?」
そう言いながらミンギュくんが不安そうな顔してる。
ミンギュくんモテるし不安じゃないわけではないけど。
『ミンギュくんは不安…なの?』
MG「不安っていうか、やっぱ離れるの寂しいな…って」
ギュッと指をからめて手を握ってくるから私も握り返す。
『寂しいのは私だって同じだもん。でもその分、逢ってる時間…大事にできるんじゃないかな』
家から駅までのなんてことない普通の道だってミンギュくんが隣にいれば楽しくて。
今までのカレとだってそんな小さな幸せ感じたこともあるけど、
小さな頃から当たり前のようにしてきたことが新鮮に思えるのはミンギュくんだからかも。
MG「でも付き合いたてで離ればなれってなあ」
シュンとしてるミンギュくんを宥めながら歩く駅までの道。
『着いちゃった』
MG「寂しい…」
『あのさ…遊びに行くから。来月の連休』
MG「えっ!?」
今日言うつもりはなかったんだけど、私以上に寂しそうにしてるのを見たら言わずにはいられなかった。
聞いた途端に笑顔がこぼれる。
MG「え、ホントにホント?」
『うん、だからそれまでは寂しいけど我慢しよ。じゃ…私、行くね』
待ってるって嬉しそうな顔したと思ったら
MG「ねえ、うち…泊るんだよね?」
耳元でそう囁いて急にニヤッと大人の顔するから赤くなるのが自分でもわかった。
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KEICO(プロフ) - NINEさん» おまちどうさまでした笑 ミンギュくんが鈍感すぎて私もハラハラしてました← これからもミンギュくんの応援お願いしますね♪ (2019年8月25日 10時) (レス) id: 9c97ed23ae (このIDを非表示/違反報告)
NINE - ミンギュ動き出しましたね!ミンギュファイティン!行け、行くんだ!と毎日応援しております!笑 (2019年8月23日 22時) (レス) id: b9fb184c3a (このIDを非表示/違反報告)
しぇるび(プロフ) - バナナカフェオレさん» 落ちていただいてありがとうございます!やはりハニくんぐらいのイケメンに強引にされたら…そうなりますよねえ笑 (2019年7月31日 9時) (レス) id: 542ec3e072 (このIDを非表示/違反報告)
バナナカフェオレ(プロフ) - ハニ様の強引さドストライクです! 私はもう、落ちました (笑) 応援してます! (2019年7月30日 14時) (レス) id: 126d65d5b4 (このIDを非表示/違反報告)
しぇるび(プロフ) - NINEさん» 癒されてるなんて…ありがとうございます!やっぱりハニくんの少しの強引さ…いいですよね?普通の女子ならこの時点でハニくんにコロッといっちゃってますよね笑 (2019年7月24日 12時) (レス) id: 542ec3e072 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:しぇるび | 作成日時:2019年7月9日 11時