お隣の彼 ２

ナイショの昔話 ページ1

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翌日、お隣のママと一緒に空港までミンギュくんをお見送りに行く。


昨日寂しいって言ってたのに全然そんな素振りがない。


『寂しがってたから少し心配しちゃったけど良かった』


そう言うとミンギュくんはシッて人差し指を手にやる。


MG「母さんに聞こえたら遠くの大学なんか行くからよって言われちゃうだろ」


そういえばミンギュくんが遠くの大学に行くのに最初は反対したって聞いたことがある。


『ふふ、意地っ張り。おばさんにも寂しいって言えばいいのに。おばさん喜ぶよ？』


言えるわけないだろって頭をコツンってされた。


時間になって寂しそうな顔をしてるお隣のママをまたねってハグするミンギュくん。


続けて私にもハグ。


MG「俺がいなくても俺のこと毎日思い出してよ？」


そんな事を耳元で囁かれて一気に顔が熱くなる。


もう…なによそれ。


できるだけ平静を保って、はいはいって背中をポンポンとしてミンギュくんから離れた。


またねってブンブン大きく手を振って搭乗エリアへ消えていくミンギュくんをお隣のママと見送った。





MG母「Aちゃんありがとうね。見送った後一人だと寂しくなっちゃうから居てくれて良かったわ」


空港から家に帰る車の中。


『そうですよね。でもこうしてお休みごとに帰ってくるのはミンギュくんも実家が恋しいんですよ』


MG母「そうね、Aちゃんもいるし」


『いや、私なんてここ最近仲良いだけだから…』


ふふふって笑うお隣のママにそう言って愛想笑いで返す。


MG母「あの子ね、ずっとAちゃんの事気にしてたのよ」


『え…』


MG母「中高生の頃もAちゃんどうしてるのって私によく聞いてきてたの。Aちゃんはあの子にとって特別な存在なのね。幼なじみでもあってお姉さんで家族みたいな？」


顔を見ても「おはよ」とか「おかえり」とかそんな程度の挨拶しかしなかったのに。


ミンギュくんが私のことを気にしてくれてたなんて知らなかったよ。


お隣のママがいうように家族のような存在なのかもしれないけど。


MG母「Aちゃんにカレができたときなんてショックだったみたいよ？Aちゃんのこと取られたって思ったみたい」


今だから言う話だけどナイショねってお隣のママは笑ってるけど、私が知らなかった当時のミンギュくんを思って少し胸が苦しくなってさっき別れたばっかりなのにミンギュくんに逢いたくなった。




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