検索窓
今日:2 hit、昨日:7 hit、合計:164,708 hit

#29 回想 ページ29







『あ、四宮さーん。ちょっといい?』



放課後。

桃華と帰るために5組に行こうとしていた。


すると2組を横切る途中で女子二人に声をかけられた。


あ、可愛い子ランキング上位の子たちだ。

なんてこの前てつやたちと話したことをふと思い出す。


やっぱ顔整ってんなー。二重ぱっちり。

涙袋えぐ。なんか目の中に入れてる?ぐらいある。



『…あの、聞いてる?』



目の前にいる二人が面倒臭そうな顔をする。

…あッッその顔も可愛いッッッ



「ごめんごめん、聞いてる。」
「いいよ。めっちゃ時間あります」

『…ついてきて』



少し不機嫌な二人に大人しくついていく。

二人が前に並んでて、私が後ろで歩いてる。

圧倒的下僕感ね。





あー5組を通り過ぎてくーー。
桃華ごめんよーー。

あートイレいきたい。

理科室でしばゆーが水ぶち撒けたんだっけ??

体育館に続く廊下でとしみつの顔にテニスボール直撃したのはまじで笑った。






…いやちょっと待って。

このルート……。


絶対体育館裏ですやん…。


え、これから殴られるの??え?





これから起こることを想像し怯える私。

もう手足ぶるっぶる震えてる。





あーもうついちゃった……。

空気めっちゃ悪い…。



桃華!!今度はあんたが助ける番よ!!





『四宮さん神崎さんと仲良いじゃん?』

「え?…あ、うん仲良いね」



あ、

「調子乗ってんじゃねぇぞゴラァ!!」
っていうの想像してたわ。

意外と優しい感じで良かった。


でもなんで桃華??






『あの子とは関わるのやめた方がいいよ』



「…え?」






『今噂になってるの、桃華』

『あいつの前の中学校に友達がいる子がいてさ、聞いたらしいの。桃華のこと』



『桃華っていじめっ子だったらしいよ』



「は?」




『あと万引きとかもよくしてたらしい。それでここに転校してきたとか言ってたし』

『それに加えて男好き笑』


『四宮さんもいつかいじめられるんじゃない?笑』









うそ。




言葉が出なかった。





桃華がいじめっ子?



…でも、私は桃華がいじめられてるのを助けて…。

もしかしてあれは演技だったってこと?




嘘でしょ。


信じてたのに。








『桃華は最低な奴なんだよ』







…これを思い出した今、分かることは一つだけ。







桃華を信じてあげられなかった私が一番




最低な奴だってこと。

#30 回想→←#28 回想



目次へ作品を作る
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (228 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
804人がお気に入り
設定タグ:東海オンエア , 脱退 , YouTuber
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:メロンパンケーキ | 作成日時:2020年3月27日 19時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。