#27 回想 ページ27
.
……というのが私と桃華の出会いである。
いじめられていたところを助けてあげる……。
なんて素敵な出会いなんでしょうか…!!!
ちなみにこの借りをまだ私は返してもらってない。
もっと言うと桃華の性格は全然大人しくない。「私普通の女の子♡」と言う感じでもない。
あいつ猫被ってやがった。
まぁ意気投合して今は親友なんだけど。
いや。
今こんな落ち着いて桃華のこと紹介してますけど今の私の周りの状況説明してあげましょうか??
ただいま歴史の授業中です。2限目です。
隣の席のてつやくんが先生にバレないよう教科書立てておいしく鍋いただいてます。
は?????
ってなりますよね分かります。
私なんて二度見3回しました。
だから六度見です。最初からそう言えよってね。
「…なにしてるん??笑」
て「どっからどう見ても早弁だわっ」
「えなにお前ん家弁当鍋なん??」
て「っるせいわい、さっさと席戻れ」
面白半分でてつやに話しかけると意外と先生にバレたくないらしく、しっしっと追い払われた。
…バレたくないゆーてもあんた…。
鍋の匂いえげつないよ???
ほらクラスのみんな顔強張ってるじゃん。
…いや、うん。考えてることは分かるよ。
なんで2限目からキムチ鍋なん??
………せめて4限目にしようよ。
あまってなんかキムチの匂い眠くなる。
先生の声がどんどんゆっくりになってく気がする。
目の前がぐるぐる渦巻くように歪む。
あーねっむ。
.
.
.
いや時間経つのほんと早いわ。
私2限目の途中で寝たよね??
目覚めたらもう4限目終わってんだけど。
おいおいもう昼休みじゃねぇか。
3限目移動教室じゃなかったのがまじで良かった。
いやてか誰か起こせや。どんだけ嫌われてるん私。
桃「Aちゃーーーん!!!!」
まだ寝ぼけて頭が回っていない時に、教室のドアを乱暴に開けて入ってくるそいつ。
あなためっちゃ注目浴びてますけど。
「なーーーにーーー??」
桃「弁当持ってはよ5組こいやおせえんじゃ。」
「いや急にキャラ戻るのやめて」
鞄から弁当を出して席を立つ。
「てつや行こ」と声をかけるために横を向いたら、そこにはてつやの姿はなかった。
「あれ、てつやは?」
桃「先5組きたおのれが遅いから迎えにきたんじゃ」
「いやてつや起こせや。スルーすんな」
804人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:メロンパンケーキ | 作成日時:2020年3月27日 19時