脱退。【東海オンエア】 (ページ22)

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#22 ページ22

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て「……次は、Aに向けて、」

　「…っ！」

り「こうなるまで一人で悩ませてごめん。アンチには俺らも前から気付いてた。」

と「でも俺らはお前なら大丈夫だと、笑って「アンチなんか平気」そう言うと思って放ってた」

と「……そんな訳ねぇよな。お前だって人間だし」

し「すごく辛かったと思う。…気づけなくてごめん」

虫「辛いなら相談して欲しかった。Aちゃんのことだから迷惑かけたくないとか思ったんだろうけど」

虫「相談なんて全然迷惑じゃないよ。Aちゃんが一人で苦しんでいる方が僕らは嫌だ」

ゆ「…やっぱり東海オンエアは7人(・・)じゃなきゃ駄目だよ」

　「…え？」

て「Aが辞めるなら俺たちも辞める。一人でも欠けたらそれはもう東海オンエアじゃない。」

て「……ちゃんと話そう。」

︙
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虫「SNSは人の悪口を書く場所ではない、そのことをちゃんと理解してからSNSを利用してください」

て「次こういうことが起こったら俺ら何するか分からないんで」

し「怖いよ…笑」

て「…じゃあ、バイバイ」

(音無しED)

ユ「……」

動画を見終わった後、ユキは静かに私の頬に触れた。

疑問を感じつつ、自分も頬に触れる。
…冷たい。

泣いてるんだ。

来ているパーカーは涙の跡だらけになってるし、
何より視界が歪んで見にくい。

ユキのスマホにも何滴か私の涙がついていた。

ユ「…連絡してみたら？」

ユキが優しくそう言う。

普段のユキからは想像できない程の優しい声だった。

　「…でも、私、勝手にやめて…っ、」
ユ「ちゃんと説明したら？朱里って人のことも」

　「…電話する、」
ユ「私はどっかいったほうがいい？」
　「一緒に、いて…？」
ユ「りょーかい」

自分の携帯を手に取り、電話のアプリを開く。

何ヶ月もかけてないけど、忘れられないその番号。

…でも、かける勇気がない。

拒まれたらどうしようとか、
マイナスなことばかり考えちゃう。

通話ボタンを押す手が震える。

冷や汗も止まらない。

心臓がいつもより早く動いててどくどくうるさいし。
スマホの画面は震えて見にくいし。
涙で画面操作しにくいし。

あーもう、震えるな。泣くな。

泣きたいのはてつやたちのほうだよ。
何も言わずメンバーがいなくなって、理由も分からず一ヶ月が過ぎて。

私なんかが泣くな。

私はふう、と一息つき落ち着いてから電話をかけた。