さとり少女の災難

何の御用でしょうか？ ページ7

「古明地さんのことが、好きですっ！

だから、付き合ってください！」


(…………あーぁ)


放課後。

指定された通りに体育館裏に来た結果がこれです。

また、1人人を傷つけてしまう。

私は辛い心を胸に押し込め、精一杯笑ってみる。

『…………ありがとうございます。
　こんな私を好きになってくれて』

「だったら！」『でも、ごめんなさい』

『私は貴方みたいに真っ直ぐ生きる人には釣り合いません』

「いっ、いや！むしろ僕の方が古明地さんに
似合わなくてっーーー」

『いえ。私とは付き合わない方がいいです。
貴方にはきっと、貴方をやましいことなく愛してくれる方が現れますよ。』

その言葉に絶句するその中島くん。

「…………そうだね、変なこと、言って、
　ごめん」

中島くんは片言で言った後、嵐のように駆け出していった。


…………悔しい。

もし私が読心なんていう技を身につけていなければ、

私は何も知らず嬉しさの方が勝って付き合っていたのかもしれないというのに。

だけど、彼にはーーー。

『中島くんには、五十嵐さんがいますから』

五十嵐さんというのは中島くんの幼馴染らしく、元々

仲が良い印象を感じる。

そして、彼と初めて会った時からずっと想い続けている人物だ。

私もまだ中島くんとあまり関わったことがない頃に視た時は、かなり2人とも良い感じだった。

だけど、私が介入してからだ。

その歯車が崩れたのは。

だから、私は付き合えない。
否、付き合っちゃいけない。

彼ら2人に私が介入することは、絶対にあってはいけないのだから。


『…………ところで、そこにいらっしゃる方は何の御用でしょうか』


私がそういって私の視線の先にある体育倉庫裏を見やる。

「ばれてたかー！」

そこから出てきたのは女子3人組。

もれなく美形ーず。

『確か毛利さん、鈴木さん、それと世良さんてしたよね』

蘭「えっ、私のこと知ってるんですか？」

いや、そりゃあクラスの人の名前ぐらい覚えて
ましょうよ。しかも私は仮にもクラス委員ですし。


ーーー区切りすいませーんーーー

ピュアガールず、現る。→←誰得なんでしょうか。

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