さとり少女の災難

素敵なかばさん（棒） ページ12

蘭「えっ、あかりちゃんってここの常連？」

『はい。ですが最近はあまり来れませんでしたので。
その間に軟派なヤンキーが入っているとは私も廃れたものです』

園「だーかーらー、安室さんがヤンキーなのは見た目だけだから！」

安「そうですよ？金髪も褐色肌も元々ですから」

『へぇ、それではハーフなんですねー』

安「はい。少しは僕に興味は湧きましたか？」

『いえ、沸くのは貴方の頭だけで充分かと』

安「ふふ、言ってくれますね」


そう言ってヤンキーが飲み物を出した。

安「はい、先にお飲み物をどうぞ」

『毒なんていれてないでしょうね？』

安「一般人で毒に手を出す人はいませんよ」

『それは貴方が一般人な時に限りますよ？』

私が少し煽るとヤンキーは一瞬驚いた後玩具を見つけたような笑みで笑った。

安「さぁ、僕はただの私立探偵ですよ」

『私立探偵とかどうやって稼ぐ気ですか』

私は間髪入れず突っ込んで、冷えないうちにコーヒーを飲んだ。

『ん……美味しい』

安「そうですか？」

するといきなり目の前でヤンキーがにっこりと笑った。

『キシy…じゃなくて、ハニトラは適当にJKにしてきたらどうですか』

安「今貴方きしょいって言いましたよね」

『あら、私はキシyとしか言っていませんよ？
自覚があるのは良いことですね』

安「…………」

世「…………なぁ、あかり君は安室さんが嫌いなのか？」

『はい』

蘭「断言したね……」

世「それは安室さんがイケメンだからか？」

『いえ。あのようなかばさんは好きになれません』




「「「「かば…………？」」」」




おや、4人の顔が訳がわからないという顔になってしまいました。

っていうかさらっと盗み聞きヤンキーしちゃってるんですか。

でも、何故でしょうか？
これぐらいはまだまだハニトラとは言わないとでもいう気なのでしょうか？

…………やはり、この4人はかなりモテるようですね。

それなりに恋愛経験も積んでいるのでしょうか。

もしかして今の彼氏10人目とか平然というタイプなのですか？

うわぁ、それはないですね。
でも、皆さんの心を視る限りそんなことはなさそうですが。

安「お待たせしました、アップルパイとハムサンドです、ごゆっくりどうぞ」

ヤンキーは口は動かしつつも手も動かしていたようで、私たちの前にお皿を置いた。
いつもは梓さんに作って頂いていたのですが、いないのなら仕方ありません。
私はアップルパイをフォークとナイフで切って口に運んだ。

ヤンキ((圧 安室さん。→←尻軽なヤンキーはお帰り下さい！

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